研究課題/領域番号 |
19K18232
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
飯田 高史 旭川医科大学, 医学部, 助教 (40468442)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 活性酸素 / オピオイド / 小胞体 / MnSOD / SOD2 / OIH / opioid |
研究開始時の研究の概要 |
本研究において我々はなぜオピオイド因性痛覚過敏がおこるのかを問いとする。 まず、慢性疼痛に対して連続してモルヒネを腹腔内投与することで、OIHをきたしているモデルを作成する。次にVectorにより脊髄レベルでMnSODを産生させると疼痛閾値が上昇することを示し、MnSODの産生がOIHを軽減し、mtROSの産生と小胞体ストレスを軽減することを分子生物学的に解明する。 また、オピオイドの投与単独では必ずしも痛覚過敏が生じないことに着目し、慢性疼痛で神経が障害されている状態であると、オピオイドによる障害も生じやすいのではないかという、いわゆるtwo-hit theoryについても検証することとする。
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研究成果の概要 |
頭部よりL3までのカテーテル留置後(day5)でラットのCCIモデルを作成した。疼痛閾値が低下したことを確認した後(day15)モルヒネを5日間腹腔内投与した。day15とday20で、モルヒネ投与によるHyperalgesiaの出現頻度はなかなか安定せずむしろ疼痛閾値は上昇する個体も認めた。当初MnSOD産生ベクターとして考えていたHSVは国内の供給がなく、マイアミ大学でも既に生産が中止していたため、当初の研究計画に加えて神経細胞内でSOD2を産生するvectorを作製した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
昨今の医療の進歩によって、患者の平均寿命、ガン患者の生存率は上昇している。これに伴い癌性、非癌性を問わず慢性疼痛患者は増加し、それがここ10年のオピオイドの使用量の急増を引き起こしている。この問題のひとつに鎮痛のために使用しているオピオイドが逆説的に疼痛を誘発するオピオイド因性痛覚過敏(OIH)がある。本研究の成果はそのメカニズムに繋がるものであると考える。
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