研究課題/領域番号 |
19K18233
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
斎藤 淳一 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (90647413)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 希釈式自己血輸血 / 自己血輸血 / 周術期輸血 / 凝固機能 / トロンボエラストメトリー / 同種血輸血 / 凝固因子活性 / フィブリノーゲン / ROTEM / 凝固能 |
研究開始時の研究の概要 |
希釈式自己血輸血は自分の血液を手術開始前に採血することで、他人からの輸血を回避することを目的に実施されます。採取した血液は時間の経過により止血のための凝固因子の活性が低下します。個々の凝固因子の変化については詳細に研究されてきましたが、血液全体としての凝固機能がどのように変化するかは明らかにされていません。今回、希釈式自己血輸血として採取した血液の凝固能が採血後24時間でどのように変化するか特別な機器を使用して評価します。採血後24時間後まで測定を繰り返し、血液の凝固能が維持される時間を明らかにします。この検討により、希釈式自己血輸血をより有効的に実施することができるようになります。
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研究成果の概要 |
希釈式自己血輸血採血後24時間経過しても血中のフィブリノーゲンを反映する検査(FIBTEM)は有意に変化しなかった。凝固因子や血小板活性を反映する検査(EXTEM)は時間依存的に減少したが、いずれも正常範囲内であった。 希釈式自己血輸血の血液は、室温で保存すれば採血後8時間以上止血目的に使用できる。今後、希釈式自己血輸血をした場合の患者の止血に関する臨床的影響を明らかにする必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
希釈式自己血輸血は同種血輸血を回避する手段として実施される自己血輸血の一つである。本研究により8時間を超える長時間手術においても希釈式自己血輸血の凝固機能が維持されることがわかった。新型コロナ感染症の流行により同種血輸血の供給が不足する状況下において希釈式自己血輸血が手術中の凝固因子補充を目的として長時間使用できる可能性が示された。
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