研究課題/領域番号 |
19K18257
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
内田 洋介 北海道大学, 大学病院, 准教授 (00507585)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 術後認知機能障害 / 肥満 / メタボリックシンドローム / 高脂肪食 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の高齢化社会に伴い手術後に発生する認知機能の障害が臨床上問題となってきている。手術後に認知機能低下をきたしやすい患者背景として肥満や糖尿病などのメタボリックシンドロームや高齢が挙げられている。 本研究は食餌によって肥満をきたした動物モデルを使用することにより、ハイリスク群であるメタボリックシンドローム患者の術後認知機能障害の原因解明をすすめ、その結果を予防や治療に発展させていくことを目的とする。
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研究成果の概要 |
高脂肪食誘発肥満マウスモデルにおいて、手術や麻酔などが神経炎症および認知機能に及ぼす影響を検討した。結果は、高脂肪食誘発肥満マウスにおいて過去の報告通りアディポサイトカインの1種であるレプチンの増加を認めた。高脂肪食誘発肥満マウスにおいて手術によって海馬における炎症性サイトカインの上昇を認め、神経炎症が増強していた。しかし、行動学試験では術後の認知機能障害を検出することはできなかった。 一方で全身麻酔のみを行った群では、神経炎症が増加する傾向を認め、行動学試験において有意な認知機能の低下を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
安全な手術医療を提供することは、周術期医療に携わる医療者にとって最大の使命である。手術後に認知機能が低下しやすい患者群として、高齢や肥満などがリスクファクターとなることが分かっているものの、その機序には不明な点が多く医療者を悩ませている現状がある。本研究は高脂肪食誘発肥満マウスを用いた基礎実験によって、そのリスクの機序を解明し、術後認知機能低下の予防や治療につながる糸口を発見することを目的とした。
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