研究課題/領域番号 |
19K18265
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
|
研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
柳村 春江 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (80814897)
|
研究期間 (年度) |
2020-02-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | ガバペンチン / 下行性疼痛抑制系 / セロトニン / 神経障害性疼痛 / 免疫染色 / 下行性抑制系 / セロトニン系 |
研究開始時の研究の概要 |
神経障害性疼痛モデルラットに対してガバペンチン100mg/kgを腹腔内投与したところ、投与後90分にわたって障害側への機械的刺激に対する逃避閾値を上昇させた(健側の約50%から80%へ改善)。すなわち神経障害性疼痛に対するガバペンチンの急性鎮痛作用が認められた。腰部くも膜下腔に留置したカテーテルから5-HT1/2A受容体拮抗薬(メチセルジド)、5-HT2A/C受容体拮抗薬(ケタンセリン)、5-HT3受容体拮抗薬(オンダンセトロン)を30mcg投与したところ、ガバペンチンの鎮痛作用が拮抗された(約80%から50%へ低下)。今後はセロトニン受容体拮抗薬の作用の検討と組織学的検討を行う予定である。
|
研究成果の概要 |
ガバペンチン(GBP)が下行性疼痛抑制系のセロトニン経路に対して与える影響について、神経障害性モデルラットを用いて検討した。モデルラットにGBPを投与すると、痛み刺激に対する逃避閾値の改善が認められたが、その効果はセロトニン受容体拮抗薬の投与により拮抗された。しかし、セロトニンを枯渇させたモデルラットでもGBPの鎮痛効果は認められ、セロトニン受容体拮抗薬を投与しても変化は見られなかった。GBPはセロトニン系に影響を与える可能性はあるものの、その効果は限定的であると考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ガバペンチン(GBP)は神経障害性疼痛に対してだけでなく、術後鎮痛や、オピオイドを減らすための薬剤としても処方数が増加している薬である。その作用機序の一端を明らかにすることにより、さらなる作用機序の解明や、今後のGBPの有効処方や、処方の組み合わせによる合併症予防などに寄与できると考える。
|