研究課題/領域番号 |
19K18267
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
小畑 友里江 (坂口 友里江) 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特別研究員 (80739459)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 左室大動脈カップリング / 血圧 / 循環動態 / 左心室大動脈カップリング / 平均血圧 / 循環 / 全身麻酔 |
研究開始時の研究の概要 |
手術中に適切な循環動態を維持するためには、正常からの逸脱をいち早く察知し、その原因を鑑別して、正常な状態へ戻す必要がある。循環モニタの中でも血圧は常に測定される重要な指標であるが、血圧が変動したとき、それがなぜ生じたかを適切に評価できなければ、血圧を有効なモニタとして使用することはできない。 本研究では血圧に加えて、左心室大動脈カップリング(Ees/Ea)を低侵襲的な方法で連続測定することにより、血圧変動の背景にある病態を鑑別できるかを検討することで、Ees/Eaモニタの有用性を評価する。これまで経験に基づいて行われてきた循環管理をより明確かつ理論的に行うことが最終的な目的である。
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研究成果の概要 |
全身麻酔中、心電図と血圧に心音測定を加えることで、心臓と血管のバランスの指標である左室-動脈カップリング(Ees/Ea)を低侵襲的に連続測定することが可能となった。さらに横軸をEes/Ea、縦軸を平均血圧として散布図を描くことで、循環動態の鑑別が可能かを検討した。187例の患者で測定を行い、血管収縮薬を使用していた25例、30か所のデータについて解析した。薬剤投与前にEes/Eaが正常値から逸脱していた場合では、投与後に正常値に戻る傾向を認め、投与前にEes/Eaが正常範囲であった場合では、投与後にEes/Eaが低下する傾向を認めた。今後はプロトコール化した前向き観察研究で更なる検討を要す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心臓と血管のバランスの指標である左室大動脈カップリング(Ees/Ea)はこれまで侵襲的に測定する方法か心臓超音波検査を利用して測定を行う方法が主流であり、モニタとして利用することは不可能であった。本研究ではEes/Eaを低侵襲的かつ連続的に測定した点、複数の症例に対して実際に測定を行い、測定の実施可能性、問題点の把握ができた点で学術的意義がある。
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