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パクリタキセルによる神経障害性疼痛に対する抑肝散の鎮痛効果の検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K18275
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55050:麻酔科学関連
研究機関広島大学

研究代表者

加藤 貴大  広島大学, 病院(医), 助教 (10432668)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード抑肝散 / パクリタキセル / 神経障害性疼痛 / 鎮痛効果 / セロトニン / 抗アロディニア効果 / 牛車腎気丸
研究開始時の研究の概要

抗がん剤の1つであるパクリタキセルによる神経障害性疼痛に対する、漢方薬の1つである抑肝散の鎮痛効果とその効果発現部位を検討する。はじめに、パクリタキセルによる神経障害性疼痛モデルラット(PTXラット)を作成し、抑肝散の継続投与による鎮痛効果を行動学的手法で検討する。つぎに、抑肝散の投与を行ったPTXラットの脊髄におけるミクログリアとアストロサイトの活性を評価することで、脊髄レベルでの抑肝散の鎮痛効果を検討する。さらに、抑肝散の投与を行ったPTXラットの髄腔内にセロトニン受容体拮抗薬を投与し行動学的手法にて評価することで、脊髄レベルでのセロトニンの関与を明らかにする。

研究成果の概要

パクリタキセルによる神経障害性疼痛に対する抑肝散の鎮痛効果を検討した。抑肝散の継続経口投与では、有意な鎮痛効果を認めた。抑肝散の鎮痛効果にセロトニンが関与すると考え、セロトニン合成阻害薬を投与した。その結果、セロトニン合成阻害薬を投与した群では有意な疼痛閾値の低下を認めた。さらに、抑肝散の鎮痛効果発現部位の1つが脊髄である可能性を考え、3つのセロトニン受容体拮抗薬を髄腔内に投与した。結果、2つのセロトニン受容体拮抗薬で有意に疼痛閾値が低下した。抑肝散はパクリタキセルによる神経障害性疼痛に対し鎮痛効果を有し、その効果発現には脊髄のセロトニンが関与している可能性が示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

抑肝散の継続投与はパクリタキセルによる神経障害性疼痛に対し鎮痛効果を示した。また、抑肝散を継続的に投与したモデルの脊髄腔内にセロトニン受容体拮抗薬を投与したところ、一部ではあるが有意な疼痛閾値の低下、すなわち疼痛の再燃が認められた。抑肝散は本邦で臨床適応されており安価な薬剤である。本研究の結果、抑肝散は癌化学療法に伴う末梢神経障害を緩和する可能性が考えられた。また、抑肝散の鎮痛効果の発現には、脊髄におけるセロトニン下降性疼痛抑制伝導経路が関与している可能性が考えられた。

報告書

(5件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] パクリタキセル誘発性神経障害性疼痛に対する抑肝散の抗アロディニア効果には脊髄におけるセロトニンが関与する2023

    • 著者名/発表者名
      横見央、加藤貴大、田口志麻、三好寛二、堤保夫
    • 学会等名
      日本麻酔科学会第70回学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Antiallodynic effect of Yokukansan for neuropathic pain due to Paclitaxel2022

    • 著者名/発表者名
      横見央、加藤貴大、田口志麻、中村隆治、堤保夫
    • 学会等名
      AACA2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-01-30  

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