研究課題/領域番号 |
19K18298
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
近藤 隆志 広島大学, 病院(医), 講師 (20711774)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 悪性高熱症 |
研究開始時の研究の概要 |
悪性高熱症が疑われる患者に対して診断のための筋生検を行う際に、同時に皮膚から線維芽細胞を採取して培養し、筋芽細胞に分化誘導する遺伝子導入試薬を付加して骨格筋細胞に分化させて機能検査を行う。この診断法が確立すれば従来の検査よりも患者に与える侵襲を軽減することができ、検査が従来より普及することが期待される。また、患者血液の遺伝子情報を解析することで新たな原因遺伝子の同定や病態のさらなる解明も期待される。
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研究成果の概要 |
筋生検による診断が必要である悪性高熱症(MH)の機能検査を低侵襲的に行うため、線維芽細胞から骨格筋細胞への分化を誘導する転写因子(MyoD1)を皮膚線維芽細胞に導入することで骨格筋細胞(筋管細胞)を作成した。次に、正常線維芽細胞から作成した筋管細胞に対してカルシウム感受性試験を行い、MH患者の筋管細胞に対するカルシウム感受性試験と比較を行った。検討の結果,MH患者由来筋管細胞のカルシウム感受性が正常線維芽細胞から作成した筋管細胞よりも有意に亢進しており,線維芽細胞から作成した筋管細胞によりMHの機能検査を行うことができる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
悪性高熱症(MH)の機能診断のために必要な筋生検は侵襲が大きく、特に小児においては全身麻酔が必要となるため検査を行うことが困難な実態にある。 本研究成果により、正常ヒト線維芽細胞を分化させて作成した筋細胞によって機能解析を行うことができることが示された。現状では、MH患者の皮膚線維芽細胞から分化させた筋細胞を用いた機能解析は実用化されていないが、本研究の方法による皮膚を利用する検査法が確立すれば、従来の筋生検を必要とする検査よりも患者に与える侵襲を軽減することができ、MHの検査が従来よりも普及することが期待される。
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