研究課題/領域番号 |
19K18300
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
齋藤 菜摘 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (20737382)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 外傷性脳損傷 / デクスメデトミジン / 単球由来マクロファージ / 術後認知機能 / マクロファージ / ミクログリア / 海馬 |
研究開始時の研究の概要 |
外傷性脳損傷は高次脳機能障害や長期記憶障害を引き起こし、受傷者の生活の質が低下する。手術および麻酔の侵襲により術後認知機能障害が生じるが、術前から認知機能障害を伴う場合、重症化することが臨床上大きな問題となっている。近年、外傷性脳損傷後の 認知機能障害、および手術後の認知機能障害に海馬に集積するミクログリアが関与することが明らかになってきた。本研究では、外傷性脳損傷慢性期の術後認知機能障害に海馬に集積したミクログリアの活性化が関与するという仮説を証明し、デクスメ デトミジンを用いてミクログリアの活性化を抑制し外傷性脳損傷患者が全身麻酔後に発症する術後認知機能障害を軽減する可能性を探索する。
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研究成果の概要 |
外傷性脳損傷モデルマウスを用い、外傷性脳損傷後、慢性期に吸入麻酔薬を暴露すると単球由来マクロファージが海馬に集積することを免疫組織学的に確認した。また、α2アゴニストであるデクスメデトミジン投与により、マクロファージの集積を抑制し、吸入麻酔薬暴露による認知機能障害を抑制することを行動学的に解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外傷性脳損傷は高次脳機能障害や長期記憶障害を引き起こし、受傷者の生活の質が低下する。手術および麻酔の侵襲により術後認知機能障害が生じるが、術前から認知機能障害を伴う場合、障害が重症化することが臨床上大きな問題となっている。近年、外傷性脳損傷後の認知機能障害、および手術後の認知機能障害に海馬に集積するマクロファージが関与することが明らかになってきた。本研究では、外傷性脳損傷慢性期に、デクスメデトミジンを用い、マクロファージの活性化を抑制し全身麻酔を受けた際に発症する術後認知機能障害を軽減することを検証した。さらなる研究を行うことにより術後認知機能障害の機序を解明し、予防法を確立する可能性がある。
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