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水素吸入は補助的治療手段になりうるか?ショックモデルを用いた検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K18324
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分55060:救急医学関連
研究機関岡山大学

研究代表者

藤崎 宣友  岡山大学, 医歯薬学域, 講師 (90732644)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード水素 / 出血性ショック / 酸化ストレス / 抗酸化作用 / ショック / 肺傷害
研究開始時の研究の概要

本研究は重症ショック患者に行われている高濃度酸素吸入に、臓器保護を目的とした補助的治療手段として水素吸入療法を追加することを想定している。救命目的に行われている酸素吸入が酸化ストレスを増大し、ショック患者の臓器障害を助長している可能性がある。水素の抗酸化作用や抗炎症作用が臓器保護効果を示すことから、ラットショックモデルを用い、酸素吸入とショックに続発する臓器不全との関与を明らかにし、水素吸入の有効性を検証する。さらに血液で酸化ストレス度、抗酸化力を測定し客観的評価を行う。同時に臨床研究も進め、ショック患者の血液検体よりサンプルデータを収集、水素吸入の臨床応用に向けた基礎データの構築を目指す。

研究成果の概要

出血性ショックに続発する肺傷害において、水素吸入による酸化ストレス軽減と臓器保護効果をラットで検討した。吸入酸素濃度を21%から98.7%とした群を作成し水素1.3%をそれぞれに添加、残りは窒素とした。ショック蘇生後3時間において、肺組織では98.7%酸素吸入が惹起した酸化ストレスを水素吸入が軽減し、肺組織障害の軽減が示された。かつ水素吸入による抗炎症作用の有益性が示唆された。臨床試験では出血性ショック患者の血中酸化ストレス値と病態との関連性は乏しく、酸化ストレスの評価方法は今後の課題となる。水素吸入は特に高濃度酸素投与時の組織障害軽減に有効と考えられ、水素吸入療法の臨床応用への一助となる。

研究成果の学術的意義や社会的意義

臨床現場でショック患者に頻用されている高濃度酸素吸入は、続発する肺傷害を惹起する可能性が高く、水素吸入がその傷害を低減することが示唆された。出血性ショック患者において肺組織での直接的な抗酸化作用や抗炎症作用により臓器保護的に作用する可能性があり、さらなる詳細なメカニズムが確立すれば、水素吸入療法は慣用的に行われている酸素投与療法に併用できる新たな治療法となりうる。これまで吸入酸素濃度に勾配をつけ水素吸入効果を評価したものはなく、重症患者への新たな介入手段として社会的にも有意義なものになると考えられる。

報告書

(4件)
  • 2021 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ラット出血性ショック時の投与酸素濃度の違いによる肺傷害と水素吸入の有効性2022

    • 著者名/発表者名
      藤崎宣友
    • 学会等名
      第44回日本呼吸療法医学会学術集会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2023-01-30  

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