研究課題/領域番号 |
19K18344
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
松村 洋輔 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (00466707)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | REBOA / Partial REBOA / organ perfusion / 臓器灌流 / 出血性ショック / Occlusion tolerance |
研究開始時の研究の概要 |
Resuscitative endovascular balloon occlusion of the aorta (REBOA) は大動脈内をバルーン遮断することで中枢部分の昇圧により重症出血性ショックの蘇生に寄与しうる一方,遠位臓器の虚血性合併症を惹起しうる. 出血性ショックモデルにおいて,バルーン部分遮断 (P-REBOA)中の臓器灌流を造影CT perfusionにより評価し,遮断強度を定量評価する.さらに,遮断強度ごとの Occlusion tolerance (遮断強度ごとに許容される遮断可能時間) を明らかにすることで, 合併症の発生有無の評価ではなく, 合併症を回避しうる遮断方法を探索する.
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研究成果の概要 |
REBOA部分遮断(P-REBOA)の臓器灌流を4D-CT解析を用いて評価した. 大腿動脈脈圧消失時のバルーン注入量(BV)に対する割合(%BV)を遮断強度指標とした.非出血時において,0-100%の遮断強度で4D-CTを解析した.臓器灌流の指標として,肝実質・門脈[肝臓]および上腸間膜静脈[腸管]におけるtime-density curve (TDC, x[s]後のCT値上昇y[HU])を解析した.TDCの曲線下面積(AUTDC)は遮断強度に従い線形に減少した.出血性ショックモデルでも%BVに従いAUTDCは線形に減少した. P-REBOA中の臓器潅流を%BVで推定可能である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
出血性ショックの蘇生に用いられるREBOAの合併症を根絶するためには,P-REBOA中の臓器灌流を推定することが必要であった.バルーン注入量でP-REBOAの遮断強度を定義した.P-REBOA臓器潅流とバルーン注入量の関連を検証した.非出血時・出血性ショックに拘わらず,バルーン注入量と臓器潅流が線形に変化することを明らかにした学術的意義が大きい.さらに,バルーン注入量という非侵襲的かつ簡便な指標で推定することは臨床応用がしやすく,出血性ショック患者救命への社会的意義が大きい.
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