研究課題/領域番号 |
19K18348
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
三宅 喬人 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (70610434)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脂肪塞栓症症候群 / 脳脂肪塞栓症 / 長管骨/骨盤骨折 / 脂肪塞栓症 / MRI / 骨折 / 脂肪塞栓 / 脂肪塞栓症候群 / 脳脂肪塞栓 / 骨盤骨折 |
研究開始時の研究の概要 |
大腿骨や骨盤骨折に合併する脂肪塞栓症のうち中枢神経症状を呈する脳脂肪塞栓症は、重篤な場合には意識障害や高次脳機能障害を来すが、その発生頻度や機序は不明で予防法及び治療法も確立されていない。大腿骨や骨盤骨折患者は脳挫傷等の頭部外傷を合併することが多く、意識障害や高次脳機能障害をきたす。しかし、その多くはMRIなどの画像診断なしに脳挫傷やびまん性脳損傷によるものと診断されているものも多く、潜在的に脳脂肪塞栓症による患者が含まれている可能性がある。 本研究の目的は、大腿骨や骨盤骨折患者に合併する脳脂肪塞栓症の発生頻度を明らかにするとともに、動物実験等を行って予防法・治療法を開発することである。
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研究成果の概要 |
脂肪塞栓症症候群(FES)は、脂肪粒子が皮膚、肺、脳などの多臓器に塞栓されることによって起こる稀な症候群で特に脳脂肪塞栓症(CFE)の発生率に関するデータはほとんどない。本研究では長骨・骨盤骨折における CFE の発生率を2016年4月から2020年3月までに岐阜大学医学部附属病院を受診した62名の患者に対し MRI を用いて検討した。臨床症状の有無にかかわらず、大腿骨または骨盤骨折患者の 5.0%(3/60) が MRI により CFE と診断され、5.0%(3/60)が CFE と疑われた。このことは、現在考えられている以上に、CFEが外傷患者に多く見られることを示しているのかもしれない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により現在考えられている以上に、CFEが外傷患者に多く見られることが明らかとなった、FES/CFE の診断は臨床的であることが多く、より早期に達成されるべきであり、医師は、軽度の精神障害、せん妄を伴う外傷患者においても CFE の可能性があり、MRI が必要かもしれないと考えるべきであろうと考えられるため社会的意義は大きいと考えられる。現状では、FES/CFE の診断は困難である。今後、症状、MRI、その他の客観的所見と組み合わせた診断基準を決定する研究が必要である。
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