研究課題/領域番号 |
19K18360
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
二木 貴弘 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 客員研究員 (30728184)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ECMO / 回路閉塞 / 炎症 / 凝固 / 白血球 / 炎症と凝固 / ECMO回路閉塞 |
研究開始時の研究の概要 |
致死的な呼吸不全や循環不全に対し、肺や心臓を補助する目的で人工心肺装置を用いることがあるが、しばしば遭遇する致死的な問題の1つに回路内凝血(血栓により回路が閉塞すること)がある。回路内凝血により人工肺や回路が閉塞すると、緊急で回路交換を行う必要があり生命の危機にさらされる。私たちは、これまでの予備検討において、従来想定されていた血小板や凝固因子ではなく、白血球が回路内凝血の原因に寄与している可能性を見出した。本研究では、この仮説を検証するとともに、人工心肺装置回路閉塞のメカニズムを解明し、これを効果的に制御する方策を検討する。
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研究成果の概要 |
重症呼吸循環不全に対して、体外式膜型人工肺を用いて呼吸・循環補助を行うことがある。その際、致死的合併症として回路内凝血による回路閉塞があるが、その機序は十分には解明されていない。今回の研究で、炎症を惹起するダメージ関連分子パターン(damage associated molecular patterns : DAMPs)の1つであるhigh mobility group box 1(HMGB1)や血管内皮細胞障害と関連するジヒドロビオプテリン(dihydrobiopterin : BH2)の増加を認めた。今後、回路閉塞への影響やそれを制御する方策を検討する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
COVID-19感染症などで重篤な呼吸循環不全に至った場合、体外式膜型人工肺(extracorporeal membrane oxygenation : ECMO)を用いて、呼吸・循環補助を行うことがある。ECMO管理において、生命予後を左右する問題として回路関連合併症があり、その中でも回路内凝血は最も多い合併症である。回路内凝血の原因として、従来想定されていた血小板や凝固因子以外に、炎症の関与が示唆されており、このメカニズムを解明し、制御することにより、ECMO管理中の致死的合併症を防ぐことができる。
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