研究課題/領域番号 |
19K18365
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
神田 潤 帝京大学, 医学部, 講師 (10568877)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 熱中症 / Ⅳ度 / qⅣ度 / Active Cooling / 重症熱中症 / 深部体温モニタリング / 予防措置 / ウエラブル装置 / エアロゾル / Heat related illness / Heat stroke STUDY / Heat stroke / heat-related diseases / 疫学調査 / 重症度 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの熱中症の疫学調査は、熱中症の発症状況や予防に対して重点が置かれていたこともあり、冷却法の相互比較や冷却後の集中治療、感染症との鑑別や治療を検討する大規模調査は行われていない。諸外国でも被害の状況を伝える報告があっても、熱中症の診断や治療に関する内容は乏しい。 本研究は、日本救急医学会熱中症と低体温に関する委員会が実施してきた熱中症の全国規模の疫学調査(Heatstroke STUDY)を引き継ぎ、熱中症の重症度の新基準、重症例と軽症例の双方にとって最適な治療法に関する全国規模の疫学調査を行い、熱中症の標準的治療の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
Heatstroke STUDY(HsS)を継続して行った。HsS2020-23の内容をまとめて、速報版として、熱中症診療ガイドライン2024にて発表した。 以下要旨を転記する。 Ⅳ度におけるActive Cooling実施率は90%以上だった。一方、院内死亡率は、Ⅲ度(2024)で6.4%であるのに対して、Ⅳ度では23.5%となっていた。肝障害、腎障害、DICの比率も重症度が上がるにしたがって、多くなっていた。また、Ⅰ-Ⅱ度の83例を除外して、Ⅲ度(2024)とⅣ度の2655例を対象として、単変量解析を行った。従属変数は院内死亡、共変量は重症度(Ⅲ度(2024)とⅣ度)としたところ、Ⅳ度のⅢ度(2024)に対するオッズ比は4.519(95%CI:3.241-6.301)となった。 以上より、Ⅳ度は、Active Cooling実施率が90%以上であるにもかかわらず、Ⅲ度(2024)に対する院内死亡のオッズ比が4.5で、院内死亡率も23.5%にも上る重篤な状況であることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
熱中症診療ガイドランを発表する段階に入り、実臨床に直接インパクトを与えているから。
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今後の研究の推進方策 |
熱中症診療ガイドラインの発表後に、実際に重症患者の転帰が改善したしたかの追跡調査を行う。
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