研究課題/領域番号 |
19K18377
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
|
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
松田 憲一朗 山形大学, 医学部, 講師 (90536971)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 脳腫瘍 / 膠芽腫 / 腫瘍幹細胞 / 腫瘍浸潤 / 播種 / 遠隔再発 / 遺伝子学的検索 / 画像診断 |
研究開始時の研究の概要 |
代表的な成人の悪性脳腫瘍である膠芽腫(グリオブラストーマ)は現在の集学的治療をもってしても極めて予後不良の疾患である。本研究はグリオブラストーマの画期的な治療法を開発することを目的とする。具体的には、近年の腫瘍幹細胞の概念をもとに腫瘍幹細胞の局在を術前の画像診断で把握し、その部位を可及的に摘出することによって、再発を減らし効果的な治療に結びつけることを目的としている。
|
研究成果の概要 |
膠芽腫症例の摘出標本について、分子遺伝学的解析を行い、Telomerase reverse transcriptase (TERT)変異と神経放射線学的特徴の関連、予後との関連を明らかとしている。また、TERT変異と腫瘍周囲への腫瘍細胞浸潤との相関も確認されており、腫瘍周囲のいわゆるFLAIR high lesionを摘出することで予後向上が得られるとの報告もあるが、申請者は、腫瘍周囲のFLAIR high lesionにおいてMRIのADCが細胞密度と相関し、腫瘍再発部位と関連していることが明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膠芽腫はヒトの悪性腫瘍の中でも難治性を窮める疾患であり、全ゲノムアトラス解析(ATCG)でもその遺伝子変異解析が実施されている。今回の研究では膠芽腫におけるTERT変異と神経放射線学的特徴との相関、予後との相関が明らかとなった。また、腫瘍のみならず、腫瘍周囲への腫瘍細胞浸潤とTERT変異の相関も明らかとなりつつある状況であり、今後も研究を継続したい。 本研究で得られる知見は、一般的な悪性腫瘍(がん)の進展形式の解明に大きな示唆を与える可能性があり、現代の集学的医療をもってしても治療困難な悪性腫瘍の診療に、良い影響を与えると考えられる。
|