研究課題/領域番号 |
19K18398
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
三宅 勇平 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (80837302)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 中枢神経系原発悪性リンパ腫 / 患者由来細胞株 / 新規治療 / 中枢神経原発悪性リンパ腫 / NF-kB |
研究開始時の研究の概要 |
中枢神経原発悪性リンパ腫(Primary central nervous system lymphoma: PCNSL)は、近年高齢者を中心に増加している難治性の疾患である。NF-kB経路の活性化が腫瘍形成を促進すると考えられているものの、その詳細な機序は解明されていない。本研究では患者由来細胞株を用いて、NF-kB経路の活性化とPCNSLの腫瘍形成や薬剤耐性などの関係を解明することで、新規治療法を開発することを目指す。
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研究成果の概要 |
中枢神経系原発悪性リンパ腫の患者の腫瘍検体を処理し、これを免疫不全マウスに移植することで、23例の患者由来細胞株を樹立した。これらの細胞株は患者腫瘍の特徴を忠実に再現することが確認できた。また実験を通じて、中枢神経系原発悪性リンパ腫では、NF-kB経路の下流であるRELA/p65の活性化が強い解糖系依存を引き起こし、腫瘍形成に関与していることを示した。そして、RELA/p65を標的とした治療が、効率的かつ網羅的に腫瘍制御効果を持つことを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
中枢神経系原発悪性リンパ腫は加齢がリスク因子であり、高齢化社会の日本において増加傾向である。標準治療である化学療法と放射線治療では、半数以上が再発をきたし、また治療関連の副作用により認知機能障害を生じることがしばしばある。よって、本疾患の生物学的特徴に基づいた治療法の開発が望まれている。 その観点より本研究結果は、予後不良である本疾患の新規治療開発の基盤となるものであり、今後臨床応用につながっていく可能性がある。近年増加傾向である本疾患に対し、生存予後、機能的予後を改善させる治療を開発することは社会的にも意義のあるものである。
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