研究課題/領域番号 |
19K18405
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
笹尾 亮太 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (60837201)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 膠芽腫 / MRIテクスチャー解析 / 髄液DNA / 術前分子診断 / 神経膠腫 |
研究開始時の研究の概要 |
神経膠腫は、予後不良な疾患で、神経症状の出現によりADLの低下も招く疾患である。日常の臨床で施行される頭部MRIでは、診断を確定させることは困難で、手術で腫瘍組織を摘出した上で、病理学的、分子生物学的に診断することで、初めて診断が確定される。術前から精度が高く診断が予測されることは有用であるため、MRIのtexture解析と、髄液DNAの分子診断を併用することでの予測を目指す。
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研究成果の概要 |
Mazdaによる解析では diffusion weighted imageのHorzl_Fraction、135dr_shrtREMpの併用で陽性的中率90%、感度42.9%で予想可能で、SYNAPSE VINCENTによる解析ではAppearent diffusion coefficienntのmean ADC valueと ADCentrophyの併用で、陽性的中率81.2%、感度61.9%での予測が可能であった。 liquid biopsyによる神経膠腫分子診断は、倫理面から腰椎穿刺での採取は難しく、適切な症例が十分に確保できなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MGMTメチル化の有無は、膠芽腫をはじめ神経膠腫のアルキル化剤反応性に深く関与しており、特にGrade 3以上の悪性神経膠腫では、術中(摘出後)にBCNU wafer(手術摘出腔留置用のアルキル化剤徐放剤)を留置するかどうかの判断材料となる。BCNU waferは、感染や炎症などの有害事象の原因となることもあり、術前にその効果が予測できれば、不要なリスクを避けることができる(効率的留置)。現状では術前にMGMTメチル化の有無を判断することは困難であり、神経膠腫の分子診断が術前に高い精度で可能となれば、不要な侵襲をなくすことができ、画期的な変革になると予想される。
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