研究課題/領域番号 |
19K18413
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
浅利 享 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (40529674)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 脊柱靱帯骨化症 / 生物学的製剤 / 間葉系幹細胞 / 骨分化 / 創薬 / 脊柱靭帯骨化症 / 炎症性サイトカイン / 炎症性サイトカイン阻害薬 |
研究開始時の研究の概要 |
脊柱靱帯骨化症は厚生労働省の難治性疾患に指定されており、骨化巣を縮小もしくはその増大を抑制するような薬物治療は存在しない。過去には異所性骨化や脊柱靱帯骨化の病態に炎症性サイトカインが関与していることが報告されているが、炎症性サイトカインを阻害することで、脊柱靱帯の骨化が抑制されるかの検討はなされていない。本研究では、炎症性サイトカイン阻害薬が脊柱靱帯骨化症患者の治療薬になり得るかを検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では脊柱靱帯骨化症患者の手術中に採取した脊柱靱帯を用いて、靱帯組織内の間葉系幹細胞(Mesenchymal stem cells: MSC)を単離培養し、培養MSCの骨分化能に炎症性サイトカインがどのように関与するかを解明し、炎症性サイトカイン阻害薬が治療薬になり得るかを検討した。 培養MSCへのテリパラチド投与効果は、患者由来MSC、非患者由来MSCにおいても骨分化の程度に差を認めなかった。患者由来培養MSCへの生物学的製剤投与は、有意な骨分化抑制効果は認めなかった。 脊柱靱帯骨化症患者に対する治療としての生物学的製剤に関しては、今後薬剤の変更や追加が必要であると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊柱靱帯骨化症患者から由来する間葉系幹細胞へ骨粗鬆症治療薬で使用している骨形成促進薬を投与した所、患者由来細胞と非患者由来細胞では骨分化能に差はなかった。また、自己免疫性疾患で使用している生物学的製剤を投与した所、患者由来培養細胞においても骨化抑制効果は認めなかった。 これらから、脊柱靱帯骨化症患者において骨形成促進薬の投与は骨化を悪化させない可能性があり、また、生物学的製剤は骨化促進を抑制しない可能性が考えられた。
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