研究課題/領域番号 |
19K18414
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
坂田 洋之 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (80722305)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脳梗塞 / 頚動脈狭窄症 / バイオマーカー / efferocytosis / Mfge8 / Efferocytosis / 分子標的治療 |
研究開始時の研究の概要 |
食生活の欧米化に伴って本邦でも急増する頚動脈狭窄症は、画像上の狭窄率によって脳梗塞発症リスクと治療方針を判断しているが、診断精度の点で限界がある。アポトーシス細胞がマクロファージの貪食により除去される過程をefferocytosisといい、その障害は動脈硬化性病変の進行を引き起こす。 本研究では、efferocytosisの関連分子発現を解析することで、頚動脈狭窄症の脳梗塞発症リスクを予測することができるか検証する。また、efferocytosisの代表的な関連分子であるMfge8に着目し、動脈硬化性病変への分子標的治療の有効性についても明らかにする予定である。
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研究成果の概要 |
症候性および無症候性頚動脈狭窄症患者37名から採血検体を採取した。Mfge8に加え、efferocytosisの関連分子であるCD47、GAS6、IL-10、IL-13、MERTK、MPOについて、血中濃度の測定を行った。解析により、症候性病変・不安定プラークと各種efferocytosis関連分子の間に、有意な相関関係を確認した。以上の結果から、目標としていた「血中Mfge8測定およびefferocytosis関連分子測定による頚動脈狭窄症の脳梗塞発症リスク診断」という概念実証を確立した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
頚動脈狭窄症では、画像上の狭窄率によって脳梗塞発症リスクと治療方針を判断している現状だが、プラーク脆弱性を反映しないため診断精度の点で限界がある。アポトーシス細胞がマクロファージの貪食により除去される過程をefferocytosisといい、その障害は動脈硬化性病変の進行を引き起こす。本研究では、efferocytosisの過程でアポトーシス細胞とマクロファージの橋渡しを行うMfge8に着目し、脳梗塞発症リスクの正確かつ簡便な診断法に役立つ可能性が示唆された。脳梗塞に対する正確な診断法開発により、寝たきり患者の減少や医療費削減等の大きな社会的波及効果が期待される。
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