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脊髄損傷後の自律神経機能障害による臓器機能低下の評価

研究課題

研究課題/領域番号 19K18425
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56010:脳神経外科学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

中島 伸彦  大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (30835567)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2020年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
キーワード脊髄損傷 / 腹腔内臓器 / ATP / 自律神経 / アデノシン三リン酸 / 耐糖能異常 / 内臓機能評価
研究開始時の研究の概要

脊髄損傷では体性神経系の障害以外にも自律神経系にも障害をきたす事で各内臓の機能低下や低栄養・褥瘡などを生じます。しかし、脊髄損傷後に出現する自律神経障害による臓器機能低下の詳細は解明されていません。本研究では脊髄損傷の各臓器代謝異常のスクリーニングとしてATP濃度を観察できるマウス用いて脊髄損傷前後における各臓器のATP濃度をリアルタイムに観察します。時間経過における臓器の代謝異常を観察し解析する事で脊髄損傷による自律神経障害と各臓器の病態進行の仕組みを把握し、脊髄損傷後における臓器機能低下の治療に役立てたいと考えています。

研究実績の概要

脊髄損傷における腹腔内臓器の代謝変化に関して我々はATPを可視化可能なマウスを用いて研究を行った。近年、脊髄損傷は再生医療の面から注目を浴びており、幹細胞などを用いた運動障害の改善について盛んに研究が行われている。一方、運動障害以外に代謝障害の報告も確認されており、脊髄損傷後の慢性期には糖尿病罹患率が上昇する報告も散見される。しかし、脊髄損傷後の代謝異常と腹腔内臓器への影響は不明な点が多く、代謝障害が発症する機序の解明には至っていない。今回我々はATPを可視化できるマウスを用いて脊髄損傷をモデルを作成し、腹腔内臓器のATP変化について研究した。ATP濃度の変化をリアルタイムで可視化できるFRET蛋白質GO-ATeamを発現する遺伝子改変マウスの胸椎レベルに脊髄損傷を作成した。脊髄損傷は作成装置であるIH-impacterを用いて50kDynの中等度の脊髄損傷を行った。損傷後、急性期から慢性期にかけた腹腔内臓器のATP変化を確認するため、脊髄損傷後1週間から6週間までのモデルマウスを作成した。損傷から各週間ごとに全身麻酔下で腹腔内を露出し生存下でのATPを測定し、急性期から慢性期までのATP変化を確認した。臓器は胃、小腸、大腸、肝臓、膵臓、腎臓、膀胱を対象とした。その結果、最も変化が生じた臓器は肝臓であり、急性期から慢性期にかけて有意にATP濃度が低下した。また、糖尿病疾患に携わる膵臓のATP濃度は有意に低下しなかった。以上のことから、脊髄損傷後の代謝異常には肝臓の代謝障害が最も関わる可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-12-27  

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