研究課題/領域番号 |
19K18429
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
本多 直人 鳥取大学, 医学部, プロジェクト研究員 (10838486)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 間葉系幹細胞 / ALS / マクロファージ / マイクログリア / MSC / 移植 / HAC / 人工染色体 / 筋萎縮性側索硬化症 / 細胞シート |
研究開始時の研究の概要 |
筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの神経変性疾患の治療法として,我々はこれまでに人工染色体(HAC)システムを用いて,神経栄養因子を高発現する間葉系幹細胞(HAC-MSC)を樹立し,このHAC-MSCをALSモデルマウス発症直前期に脳室投与することで,寿命延長効果を示した。一方で,HAC-MSCは移植後急激に減少しており,脳内への生着期間を延長することで治療効果の向上が期待できると考えられた。本研究ではHAC-MSCを細胞シート状に培養し,皮質に直接貼り付ける。HAC-MSCの治療効果は移植後の生着期間に依存すると考えられるので,この細胞シートの生着の長期化を目的としている。
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研究成果の概要 |
筋萎縮性側索硬化症 (ALS) 治療に使用するため改変されたヒト間葉系幹細胞 (HAC-MSC)の脳内移植後の生着効率の向上を目的として研究を行った。全身的なマクロファージ除去では有意に高い移植細胞由来の発光を示したが、最長生着期間の延長は認められなかった。 In Vitroにおける共培養実験の結果、HAC-MSCは移植後に集積するマクロファージ・マイクログリアはHAC-MSC自体が引き寄せ、M2フェノタイプに誘導させることで間接的な組織保護的作用には期待できるものの、HAC-MSC自身の生着にとってはマクロファージ・マイクログリアの活性化フェノタイプの差は重要ではないと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在治療法のないALSに対しこれまでの研究で一定の効果のあったHAC-MSC移植に関し、移植後の移植細胞と宿主側の細胞の変化について理解することは今後の治療戦略の方針の決定にとって必要であると考えられる。 間葉系幹細胞を用いる治療法はALS以外にも様々な疾患に対し効果が期待されている。本研究では異種由来の間葉系幹細胞を使用したが、同種同系由来の間葉系幹細胞で報告されている機能を持つことを明らかにした。移植後の間葉系幹細胞の減少に関わる機構を明らかにすることは間葉系幹細胞を用いた治療効果の向上に寄与すると考えられる。
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