研究課題/領域番号 |
19K18460
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
有馬 秀幸 浜松医科大学, 次世代創造医工情報教育センター, 講師 (30646203)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 成人脊柱変形 / 矯正固定術 / 歩行解析 / 三次元歩行解析 / マーカーレス / 患者立脚型評価 / 歩行速度 / 体幹前傾角 / 脊椎骨盤パラメータ |
研究開始時の研究の概要 |
成人脊柱変形患者では, 矢状面の脊椎アライメントが不良となり、それに伴い立位保持障害や歩行障害を呈する.保存加療の効果は軽症例のみであり, 中等度以上の脊柱変形例は手術加療のみ健康関連QOLの改善に寄与する. しかしながら, 成人脊柱変形患者であっても年代により, 筋力や骨質の違いにより術後の歩行機能の改善度は異なる可能性がある. そこで本研究の目的は, 中高齢者の成人脊柱変形術前後の歩行に関して手術時の年代に分けて術前後の実際の歩行を解析・比較検討することで, 高齢者に対しても中年者と同様の歩行機能改善効果があるかどうかを明らかにする.
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研究成果の概要 |
本研究では、長範囲矯正固定術を施行した成人脊柱変形患者の術前後の歩行姿勢、下肢のキネマティックスの変化を年代別(中年群, 前期高齢群, 後期高齢群)に比較した。全年代で矯正固定術により歩行時の体幹前傾、歩幅、歩行速度、膝の伸展角度は改善した。 年代別に比較しても長範囲矯正固定術が歩行機能に与える効果は同程度であり、高齢者であっても矯正手術により歩行機能の改善が得られることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
成人期の脊柱変形で症状が顕著となってくるのは60代から70代頃で、高齢社会の我が国では脊柱変形の症状で生活の質の低下をきたす患者が増加している。重度の脊柱変形に対する保存加療は効果が限定的であり、健康関連Quality of Lifeを改善するためには広範囲の脊柱矯正固定術が必要である。矯正固定術は侵襲が大きい手術であり、脊柱の本来の機能である可動性を制限させてしまうが、脊柱骨盤アライメントを改善・安定化することで歩行機能・移動機能が改善する。本研究では高齢者であっても併存疾患、社会背景等を十分考慮した上で手術加療を行うことで十分歩行機能改善効果が得られることを明らかにした。
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