研究課題/領域番号 |
19K18463
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
清水 孝彬 京都大学, 医学研究科, 助教 (50835395)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 3次元積層造形 / ストロンチウム / 表面化学処理 / チタン合金 / インプラント / 骨欠損 / 3次元積層造形 / 積層造形 / 表面処理 / 3次元 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、これまでの新規インプラント開発において全く別の技術で、個別に開発されてきた“3次元積層造形”と“表面化学処理”を組み合わせることにより、患者それぞれの骨欠損の状況に適したカスタムメイドであり、かつ骨と強固に結合するインプラントの開発を目指す。本研究では、両者を組み合わせるという構想が実際に生体で機能するかについて、動物の骨欠損モデルを用いて検討し、広範囲骨欠損を再建しうるかを問う。
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研究成果の概要 |
3次元レーザー積層造形によって造形したチタン合金インプラントにストロンチウムを化学結合させた表面の詳細な分析を行った。その結果、ストロンチウム処理によってインプラント表面の親水性が向上し前骨芽細胞の接着を促進することを示した。また、疑似体液中で処理したインプラント表面に良好なリン酸カルシウム層を形成したため生体内での骨結合能があることが示唆された。最後に、平板形状のインプラントをウサギ脛骨に埋入し生体内での骨結合能・骨誘導能の評価(in vivo)の結果では、早期(埋め込み後2週間)からインプラントと骨の強固な結合が起こるだけでなく、より長期間の埋入でも骨結合が維持されていることを証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
整形外科領域において、外傷や骨腫瘍切除後に生じた大きな骨欠損を再建する際に、従来用いられてきたチタン合金インプラントでは、既存のインプラントサイズの規格に限りがあり患者特有の欠損部に適合しない場合があることや、骨とインプラントの間の緩みとそれによるインプラント破損といった問題点がある。本研究の結果、3次元積層造形によって造形されたチタンインプラントは表面化学処理を施すことによって骨と早期に結合することが明らかになった。この技術を応用し、骨欠損部に適した形状に造形したインプラントの臨床応用への可能性が示唆された。
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