研究課題/領域番号 |
19K18471
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
黒柳 元 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (80790831)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 虚血性骨壊死 / 大腿骨頭壊死症 / Toll-like receptor 4 / TLR4阻害剤 / マウスモデル / 間葉系幹細胞 / Toll-様受容体 / Toll-like reecptor 4 / 大腿骨頭壊死 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、生体内におけるTLR4の骨壊死への機能解析のために、TLR4遺伝子ノックアウトマウスに、虚血性骨壊死を誘導し、野生型マウスと比較することで、TLR4欠損が骨壊死にどのように影響するのかを詳細に検討する。また、骨壊死を誘導したマウスモデルに、TLR4阻害剤(TAK242)を投与し、生理食塩水を投与した群と比較することで、TAK242が骨壊死を制御するのかについても詳細に検討する。
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研究実績の概要 |
我が国では小児や成人において大腿骨が腐る(大腿骨頭壊死症)は広く知られているが、有効な治療法がないため難病指定を受けている。申請者は全米第1位の小児整形外科の専門病院であるTexas Scottish Rite Hospital for Children(TSRH)と共同研究を開始し、同グループが開発した虚血性骨壊死マウスモデルを用いて、interleukin-6(IL-6)が骨壊死後の骨リモデリングを抑制する分子機序を世界で初めて報告した(Kuroyanagi G, et al. Bone. 2018)。また、TSRH研究グループは、骨壊死発生後に壊死に陥った細胞から放出されるdamage associated molecular patterns(DAMPs)がtoll-like receptor 4(TLR4)を介したマクロファージでのinnate immune systemを引き起こし、IL-6などの炎症性サイトカインの放出を促進することが骨壊死の病態に深く関与していると報告している。 本研究の目的は骨壊死におけるTLR4の役割のさらなる解明を進め骨壊死の新たな治療法を確立することである。骨壊死におけるTLR4の機能が解明されれば、骨壊死を制御しうる可能性があり、新たな治療薬開発などの可能性を秘めている。本研究が、現在までの骨壊死治療体系に大きな変化をもたらす可能性があり、整形外科学の発展に資する重要な研究であると確信している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年10月にアメリカ合衆国テキサス州ダラスにあるTexas Scottish Rite Hospital for childrenを訪問し共同研究者であるProfessor Harry Kimと現在の研究の進捗状況について直接ディスカッションを行った。今年度はこれまでのin virto及びin vivoの研究結果が整合性があるかどうかを検討した。その結果、TLR4阻害が生理的な条件で骨形成を誘導することはないが、虚血性骨壊死における炎症下ではTLR4阻害が骨壊死における骨量低下を予防するターゲット分子である結論を世界で初めて見出した。
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今後の研究の推進方策 |
現在、本研究における虚血性骨壊死のTLR4の役割に関するin vitro及びin vivoの研究成果をまとめ国際論文への投稿準備を進めている。
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