研究課題/領域番号 |
19K18481
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 (2021-2022) 地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所) (2019-2020) |
研究代表者 |
伊村 慶紀 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (40772687)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 悪性骨軟部腫瘍 / 分子標的治療 / バイオマーカー / 容体型チロシンキナーゼ / 骨肉腫 / CIC-DUX4肉腫 / 淡明細胞肉腫 / 類上皮肉腫 / 滑膜肉腫 / 融合遺伝子 / バイオーマーカー / 細胞株 / 受容体型チロシンキナーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
公的な細胞バンクから入手可能な悪性骨軟部腫瘍(肉腫)細胞株のみならず、我々が肉腫患者の臨床検体から樹立した様々な組織型の肉腫細胞株を用いて、それぞれの組織型ごとに生存や増殖に影響を与える受容体型チロシンキナーゼ(RTK)とその下流シグナル活性化のメカニズムを解明する。そして、活性型RTK阻害によるin vitro, in vivoにおける抗腫瘍効果を検討し、治療効果の期待できる分子標的治療を考案し、その効果を予知するバイオマーカーを探索する。臨床試験が実施しにくい側面をもつ肉腫領域において、本研究が肉腫に対する新規分子標的治療薬開発に繋がるエビデンス構築に大きく貢献できる可能性がある。
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研究成果の概要 |
マウス骨肉腫高肺転移細胞株LM8や複数のヒト骨肉腫細胞株においてPDGFRα, AXL, FLT-3の活性化が認められ、Multiple Tyrosine Kinase InhibitorであるTAS-115がこれらを抑制することでin vitro, in vivoともに抗腫瘍効果を発揮し、今後TAS-115が骨肉腫に対する有効な治療薬になりうることが示された。また、我々が樹立した新規ヒトCIC-DUX4肉腫細胞株Kitra-SRSではIGF-1/IGF-1Rシグナルがautocrine的に活性化し、IGF-1Rに対する阻害剤が下流シグナルを抑制することで抗腫瘍効果を発揮することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
公的な細胞バンクから入手可能な骨軟部肉腫細胞株のみならず、我々が肉腫患者の臨床検体から樹立した肉腫細胞株を用いて、生存や増殖に影響を与える受容体型チロシンキナーゼと下流シグナル活性化のメカニズムを解明し、治療効果の期待できる分子標的治療を考案した。組織型が多彩で発生頻度が稀であるが故に臨床試験が実施しにくい骨軟部肉腫領域において、本研究が肉腫に対する新規分子標的治療の開発に繋がるエビデンス構築に大きく貢献する。
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