研究課題/領域番号 |
19K18483
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
佐々木 静 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (20587042)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 前十字靱帯損傷 / 神経筋コントロール / 前十字靱帯 / 膝前十字靭帯 / 膝前十字靭帯損傷 |
研究開始時の研究の概要 |
膝前十字靱帯(ACL)損傷はスポーツ活動中に多く発生する。ACL再建術が標準的な治療法として確立されているが、術後に発生する再損傷は未だ解決されていない問題のひとつである。本研究の目的はACL再建術後に生じる神経筋コントロールの変化を体幹・下肢キネマティクス、キネティクス、筋活動の観点から解明することである。対象は当院でACL再建術を施行した患者とし、ジャンプ着地動作と片脚スクワット動作及びスポーツ特異的動作を3次元動作解析装置と表面筋電計によって記録する。本研究ではACL再建術後の生体力学的変化を筋活動の観点から科学的に解明し再損傷予防に重要なエビデンスの蓄積が可能になると考えられる。
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研究実績の概要 |
本研究は膝前十字靱帯(ACL)再建術後の再損傷を予防するために、術後に生じる神経筋コントロール不良の発生機序を明らかにすることを目的としている。 研究開始初期に新型コロナウイルス感染症の流行が拡大し、密閉空間である3次元動作解析を行う実験室の使用に制限があったためデータ計測に大幅な遅れが生じた。R5年度より実験室の使用が緩和されたため、データ収集を継続している。しかし、当初の実験計画では術後患者を経時的に追跡していくことで神経筋コントロールの変化を明らかにしてく予定であったものの、実験室使用制限や新型コロナウイルス感染症流行の波により経時的に同一患者を追跡することは困難であった。実施可能な環境下で術後患者の動作解析を行い、横断的なデータ解析で神経筋コントロール不良の特徴を明らかにすることができればと考えている。現時点では術後の両脚着地動作時の下肢関節キネマティクスの対称性が得られていても、床反力や膝関節モーメントの非対称性が残存する傾向にあることが明らかになってきている。 ACL損傷、再損傷に関わる因子は多因子であることが報告されており、再受傷を予防するという本研究の最終目標を達成するためには多方面からの介入が必要であると考えられる。術後患者を対象とした研究に制限があったため、過去に再受傷した患者の既存データから再受傷につながると予想される因子を抽出し、再受傷リスクを解析する手法を開発中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究は術後患者を対象に、3次元動作解析装置が設置された実験室(密室空間)での計測が必要であることから、新型コロナウイルス感染症の拡大による実験室の使用制限、感染予防の観点から計測が予定よりも遅れた。現在実験室の利用が可能となっており、計測を再開している。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症による実験室利用の制限が緩和されたため、データ計測を再開している。当初予定していた縦断的なデータ収集は時間的に困難であるため、横断的に解析できるようにデータ収集を進めている。
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