研究課題/領域番号 |
19K18486
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
万本 健生 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30635206)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 手術周術期管理 / 疼痛管理 / 睡眠管理 / 機能回復 / 患者満足度 / 手術周術期 / 周術期 / 疼痛 / 睡眠 / 術後疼痛 |
研究開始時の研究の概要 |
術後疼痛は睡眠障害を招き、睡眠障害は疼痛そのものを増強する。また、術後鎮痛に用いられるオピオイドは睡眠に影響を与える。本研究では術後睡眠に対する影響を考慮した適切な術後疼痛の管理方法を確立するための方法を探索する。 <本研究の具体的な目的> ① 現在用いられている複合的術後鎮痛法(multimodal analgesia )を用いた術後疼痛患者の疼痛および睡眠の程度と状態・睡眠の質の実際を調査する。 ② 術後疼痛の程度・睡眠状態・睡眠の質を分析し、疼痛が睡眠に及ぼす影響を調査する。 ③ 術後疼痛の軽減と睡眠の状態・質の改善に向けた適切な方法を探求する。
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研究成果の概要 |
周術期の急性期疼痛と睡眠状態、機能回復について研究を行った。周術期の疼痛が強いほど、鎮痛薬必要量が多くなり、睡眠状態が悪化することが確認された。手術の侵襲度の程度で比較すると、低侵襲の方で疼痛が小さく、機能回復は優れていたが、睡眠状態に違いはなかった。質問紙票を用いた調査では、睡眠状態に影響する因子としては精神的状態や環境要因の影響も考慮する必要があることが示唆された。前向きランダム化介入研究を行い、疼痛が小さいほうが鎮痛薬の使用量が少なく、睡眠状態が良好であり、術後の機能回復に優れていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
術後疼痛は睡眠障害を招き、睡眠障害は疼痛を増強するが、これまで術後疼痛と睡眠状態について評価した研究は少ない。本研究では複合的術後鎮痛法を用いた術後疼痛患者の疼痛および睡眠の程度と状態・睡眠の質の実際を調査した。術後疼痛が強いと睡眠の質は低下し、機能回復が遅れることを明らかとした。術後疼痛は睡眠障害を引き起こし、肉体的・精神的疲労が引き起こされ、リハビリテーションが妨げられる。入院中のQOLは低下する。加えて入院期間が延長すれば、医療費の増加や社会生産性の低下などの損失を生み出す可能性があり、睡眠状態を考慮した適切な術後疼痛の管理方法を確立することが重要であることを示唆している。
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