研究課題/領域番号 |
19K18495
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
出田 宏和 信州大学, 医学部附属病院, 医員 (00838534)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 骨芽細胞 / カーボンナノホーン / カーボンナノマテリアル / 骨粗鬆症 |
研究開始時の研究の概要 |
我々はカーボンナノホーン(CNH)に細胞内に取り込まれることなく骨芽細胞の細胞分化誘導能があることを発見した。この細胞分化誘導はレセプターを介していることが予想され、我々はこのレセプターを介する新たな骨芽細胞を標的とする骨形成促進薬の開発を目的としている。本申請では、このレセプターおよびその初動遺伝子を明らかにし、分子標的薬開発のためのターゲット分子を特定し、骨粗鬆症治療薬開発のブレークスルーとしたい。
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研究成果の概要 |
カーボンナノホーン(CNH)による骨形成促進作用は骨芽細胞の膜レセプターを介するものではない事が明らかとなった。骨芽細胞に取り込まれるナノマテリアルであるCNH、カーボンブラック、ナノフェライトの中で骨芽細胞の骨形成促進効果を示したのはCNHだけだったことから、その形態的特徴を細胞が認識していると推察された。細胞内のCNHはそれを含む小胞化しており、さらにCNHの周りにはリン酸化カルシウムの蓄積が観察された。この蓄積と骨形成促進の関係を今後、解明していく予定である。また、骨芽細胞系を使った骨形成の評価は培地の影響を受けるため、生体内で起きる骨形成反応を反映させた培養条件を検証する必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カーボンナノマテリアル(CNM)による骨形成促進効果のメカニズムはこれまで不明のまま、ドラッグデリバリーシステムやインプラントなどへの応用研究が進められてきた。本研究によってCNMの骨形成能促進効果を期待した医療開発の場合、細胞内に取り込まれることを前提にして開発すべきであり、用途を明確にすることができた。さらにCNH周辺で観察されたリン酸化カルシウムの沈着は未解決である基質小胞形成仮説におけるメカニズム解明の一助になると考えている。
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