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進行性骨化線維異形成症に対する新規薬物治療の開発 -Drug Xに注目して-

研究課題

研究課題/領域番号 19K18497
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56020:整形外科学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

草野 大樹  名古屋大学, 医学部附属病院, 医員 (00837578)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2020-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2019年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード異所性骨化症 / 進行性骨化性線維異形成症 / PDGFRアルファ陽性細胞 / BMP2-Smad1/5/8シグナル / 骨形成 / 異所性骨化
研究開始時の研究の概要

現段階で異所性骨化の原因細胞として明らかにされた骨格筋内の間葉系前駆細胞(PDGFR α陽性細胞)を用いて、既存薬から別の効能を見出すDrug repositioningの研究手法にてDrug Xを同定し、in vitro/vivoで骨化を抑制することを明らかにし、その効果メカニズムはBMP2Smad1/5/8シグナルのSmad1/5/8のリン酸化を抑制することであることを明らかにした。このDrug Xが、指定難病性疾患であるFOPの予防薬として早期臨床応用に直結する治療薬となり得ると考え、今後FOPモデルマウスの異所性骨化に対するDrug Xの有効性を確認し、さらにFOP-iPS細胞を用いたDrug Xの骨化抑制の効果を検証する予定である。

研究実績の概要

異所性骨化症の一つで、遺伝子異常による疾患である進行性骨化性線維異形成症(FOP)の治療薬を探索するため本研究を行った。
まずは、異所性骨化症のoriginと考えられているPDGFRアルファ陽性細胞を使用し、異所性骨化症を抑制する薬剤として、Drug screeningでFDA認可薬であるデスロラタジンを抽出した。WST-8による毒性試験、ALP活性、Alizarin染色による濃度依存試験を行い、デスロラタジンは毒性なく濃度依存性にPDGFRアルファ陽性細胞の骨分化を抑制した。デスロラタジンは第2世代抗ヒスタミン剤であるが、Western blotting法の結果、骨分化抑制のメカニズムは抗ヒスタミン作用ではなく、BMP2-Smad1/5/8の抑制があることが分かった。
次に異所性骨化モデルは、有効性・信頼性とも知られているマウスのアキレス腱切離モデルを用いた。術後10週でマイクロCTを撮影しデスロラタジン投与の効果を検討した結果、デスロラタジンはin vivoでも異所性骨化を抑制することを示した。
以上の結果をまとめ、論文投稿を行った(Kusano T, Nakatani M, Ishiguro N, Ohno K, Yamamoto N, Morita M, Yamada H, Uezumi A, Tsuchida K. Desloratadine inhibits heterotopic ossification by suppression of BMP2-Smad1/5/8 signaling. J Orthop Res, 2020 Feb 11. doi: 10.1002/jor.24625)。
進行性骨化性線維異形成症(FOP)患者のiPS細胞の研究やFOPマウスモデルにおいてBMP2-Smad1/5/8シグナルの活性上昇があるといった報告があり、BMP2-Smad1/5/8の抑制をしたデスロラタジンはFOP治療薬の可能性があり、今後さらなる研究が必要である。

報告書

(1件)
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Desloratadine inhibits heterotopic ossification by suppression of BMP2‐Smad1/5/8 signaling2020

    • 著者名/発表者名
      Kusano Taiki、Nakatani Masashi、Ishiguro Naoki、Ohno Kinji、Yamamoto Naoki、Morita Mitsuhiro、Yamada Harumoto、Uezumi Akiyoshi、Tsuchida Kunihiro
    • 雑誌名

      Journal of Orthopaedic Research

      巻: in press 号: 6 ページ: 11-11

    • DOI

      10.1002/jor.24625

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] Drug X inhibits heterotopic ossification by suppression of BMP2-Smad 1/5/8 signaling2019

    • 著者名/発表者名
      Taiki Kusano
    • 学会等名
      ORS 2019 Annual Meeting
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-01-27  

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