研究課題/領域番号 |
19K18502
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
池戸 葵 愛媛大学, プロテオサイエンスセンター, 特定研究員 (60834520)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 骨芽細胞 / エストロゲン受容体 / 骨再生 / 骨折治癒 / 女子アスリート / 栄養 |
研究開始時の研究の概要 |
エストロゲン欠乏による骨量低下は、閉経後女性のみならず若年期の女子アスリートにおいても問題視されており、骨折や疲労骨折の治癒遷延の大きな原因の一つとなっている。エストロゲンは核内受容体であるエストロゲン受容体 (ER) αおよびERβを介して作用を発揮する。ERαの骨代謝制御機構は、骨芽細胞の分化段階によって異なることが報告されているが、骨折治癒過程における機能は全く不明である。そこで、本申請では骨芽細胞の各分化段階特異的にER遺伝子を欠損させたマウスの骨折治癒過程を評価し、ゲノムワイド解析により標的遺伝子の特定および転写制御機構を解明する。
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研究成果の概要 |
エストロゲン欠乏は骨組織の恒常性だけでなく骨折治癒も損なうが、そのメカニズムは不明である。本研究では、成熟骨芽細胞特異的エストロゲン受容体 (ER) α及びβ遺伝子欠損マウスを用いて、骨再生過程におけるERs役割を明らかにすることを目的とした。 OCN-Cre;ERαf/f マウスの仮骨形成量は、ERαf/fマウスと比較して14日後でのみ減少を認めた。一方で、OCN-Cre;ERβf/fマウスは、ERβf/fマウスと比較して仮骨形成量に変化を認めなかった。したがって、OCN陽性の骨芽細胞では、ERβではなくERαが、骨再生過程の後期における仮骨リモデリングを制御することが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで、各分化段階の骨芽細胞におけるERα及びERβが骨折治癒に与える影響は不明であった。本研究では、成熟骨芽細胞のERαが骨再生後期の仮骨リモデリングに関与することが示された。本研究結果は、エストロゲン欠乏による骨折治癒遷延を改善するための治療法の開発に向けた基礎的な知見になり得る。
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