研究課題/領域番号 |
19K18509
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
前原 美樹 東海大学, 医学部, 特定研究員 (40794102)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | Exosome / 関節疾患 / 細胞シート / 軟骨再生 / 再生医療 / エクソソーム / miRNA / 関節治療 |
研究開始時の研究の概要 |
軟骨細胞シートを用いた関節治療の実現にあたり、細胞シートの形質や品質を非侵襲的に検査する方法が望まれている。細胞が放出するエクソソームにはmiRNAが含まれており、細胞間情報伝達物質としての役割を果たすことが知られ、バイオマーカーとしての利用も期待されている。我々はこれまでに、細胞シート培養上清中エクソソーム内に特定のmiRNAが選択的にパッケージングされることを見出し、軟骨修復能の高い細胞シートにて特徴的に発現するエクソソーム内包miRNAを同定した。本研究では、これらのmiRNAにおける細胞シートの軟骨形質マーカーとしての機能の検証と、軟骨修復機序への関与の解明を目的とする。
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研究成果の概要 |
我々はこれまでに、多指症由来軟骨細胞シート(PDシート)が放出するエクソソームに内包されるmiRNAのうち、特に軟骨修復能の高いPDシートに特徴的に発現するmiRNA(PD-Exo-miR)を3種類同定している。本研究では、この3種類のPD-Exo-miRの関節内環境での作用について明らかにし、PDシートの特性・有効性との関与の解明を目的とした。3種類のPD-Exo-miRは、関節内の軟骨、滑膜、免疫細胞等を標的として作用する可能性があり、炎症の抑制などによる関節内環境の改善や軟骨修復に寄与することで、PDシートの特性や有効性に関与している可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々が特定した3種類のPD-Exo-miRは、培養上清ExosomeよりPCR等で検出することができるため、細胞シート自体を犠牲にすることなく、作製したシートの特性・有効性の非侵襲的な事前評価指標として使用できる可能性がある。また、PD-Exo-miRはPDシートの特性や有効性の本質を反映している可能性が高いことから、OAKをはじめとする関節疾患に対する新たな治療薬として利用できる可能性がある。PD-Exo-miRによる低侵襲かつセルフリーなポイントオブケア治療につながる可能性があり、根治的な治療法のないOAKをはじめとする関節疾患の新たな治療法となる可能性が期待できる。
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