研究課題/領域番号 |
19K18510
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
島崎 都 金沢医科大学, 医学部, 講師 (00440511)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 骨髄由来間葉系幹細胞(MSC9 / 酸化ストレス / 低酸素 / 抗炎症作用 / 分化能 / アポトーシス / 虚血プレコンディショニング / 骨髄由来間葉系幹細胞 / デキサメタゾン / 分化 / ステロイド / 間葉系幹細胞 / 大腿骨頭壊死 / RNA-sequencing / 遺伝子パスウェイ / 遺伝子プロファイリング |
研究開始時の研究の概要 |
ステロイドパルス療法は、難治性自己免疫疾患の切り札的治療法である。しかし、大腿骨壊死という重大な副作用の危険を含み、その予防法の確立は現代医療における重要課題である。申請者はウサギステロイド誘発大腿骨壊死モデルを用い、骨髄由来間葉系組織幹細胞の経静脈投与による骨壊死阻止を報告した。その臨床応用に向け、BM-MSCの大腿骨傷害部への集合と傷害阻止に関わる分子機構の解明が緊急の研究課題となった。本研究では、BM-MSCの傷害部への集合と傷害阻止に関わる遺伝子群を、遺伝子プロファイリングにより選別し、in vivoにおける遺伝子・蛋白発現解析と in vitroにおける遺伝子発現修飾実験で検証する
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研究成果の概要 |
1.ステロイド誘発性大腿骨壊死の主な原因は虚血性低酸素症およびミトコンドリア損傷である。骨壊死予防には骨内ミトコンドリア機能の維持が不可欠である。ミトコンドリア転写因子A(TFAM)の添加により骨細胞壊死の発生が抑制されたことから、TFAMは細胞壊死における保護効果を有し、培養骨細胞の骨壊死を予防することを明らかにした。2.間葉系幹細胞 (MSC) の組織修復作用による予防および治療においての有効性を示すために、ステロイド投与および低酸素ストレスに対するMSCのストレス耐性を検討した。MSCはストレス下においても、生存能およびミトコンドリア機能の維持した。さらに、酸化ストレスの抑制を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1.TFAM はミトコンドリアの機能維持、酸化傷害の抑制、ATP 産生の維持において重要であることが示された。ミトコンドリア損傷の予防は、骨細胞壊死の進行を減少させる事が効果的であるため、酸化傷害の抑制、ATP 産生の維持に関与するTFAMは骨壊死予防における治療法に応用できる可能性が高い。2.デキサメタゾンおよび低酸素によるストレスに曝されたM間葉系幹細胞(BM-MSC)はミトコンドリア機能を維持し、酸化ストレスの抑制を示した。骨細胞死を引き起こすのに十分なストレスのかかる条件下でもMSCは機能は維持し、骨壊死に対し骨内移植における予防および治療戦略が有望である可能性が示唆された。
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