研究課題/領域番号 |
19K18516
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
宝満 健太郎 北海道大学, 医学研究院, 博士研究員 (40823331)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | グライコーム / 変形性関節症 / 軟骨変性 / 糖鎖解析 / FUT8 / N-glycome / コアフコシル化 / 軟骨 / 関節軟骨 / 高マンノース型N型糖鎖 / 肥大化 / 糖鎖 |
研究開始時の研究の概要 |
変形性関節症(OA)病変の首座である軟骨の変性は、プロテオグリカン中の糖鎖構造の破壊から始まる。これまでOAの発症に関する研究は軟骨細胞の肥大分化に着目したものが多く、複合糖質糖鎖の変化に言及したものはなかった。申請者らはこれまで軟骨基質の組織学的変化の出現前にN型糖鎖が変化することを明らかにするとともに、糖脂質が軟骨細胞肥大やOA進行に関わることを示してきた。そこで、軟骨組織変性および軟骨細胞の分化過程において相同的な糖鎖変動を検出するために、1種類の糖鎖クラスに限定せずに全クラスの糖鎖構造変化を定性・定量的に比較解析を行うことによりOA発症に中心的役割を果たす糖鎖を同定できると考えた。
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研究成果の概要 |
変形性関節症(OA)病変の首座である軟骨の変性は、プロテオグリカン中の糖鎖構造の破壊から始まるとされている。これまでOAの発症に関する研究は軟骨細胞の肥大分化に着目したものが多数あるが、複合糖質糖鎖の変化に言及したものはなかった。我々は軟骨基質の組織学的変化の出現前にN型糖鎖が変化することを明らかにするとともに、糖脂質が軟骨細胞肥大やOA進行に関わることを示してきた。そこで、軟骨組織変性および軟骨細胞の分化過程において相同的な糖鎖変動を検出するために、1種類の糖鎖クラスに限定せずに全クラスの糖鎖構造変化を定性・定量的に比較解析を行うことによりOA発症に中心的役割を果たす糖鎖の同定に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖鎖は同一のエピトープ構造にN-、O-結合型糖鎖、糖脂質などの異なるクラスの複合糖質を一塊として発現しており、あるクラスの糖鎖の合成不全が他の糖鎖で代償される可能性がある。軟骨変性や軟骨細胞の肥大分化の開始を理解するためには細胞全体が提示する糖鎖を網羅的に解析する必要がある。これまでグライコーム解析は時間や感度の問題から技術的に困難であったが、糖鎖の固相担体からの切断と同時に液体クロマトグラフィーや質量分析を用いて大規模かつ高速に糖鎖を解析できるグライコブロッティング法とピラゾロン試薬共存下にβ脱離反応を行う手法を確立することによってこの問題を克服した。
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