研究課題/領域番号 |
19K18534
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山口 亮介 九州大学, 大学病院, 助教 (30826152)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ペルテス病 / 骨壊死 / 軟骨肥厚 / 成長 / 加齢 / 動物実験 / MRI / 大腿骨頭壊死症 / 年齢 / 軟骨代謝 / 骨代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
小児の虚血性大腿骨頭壊死症であるペルテス病は、学童期に数年間の治療を要し、大腿骨頭変形遺残により青年期に重度の股関節障害を引き起こす疾患である。発症時年齢が若いほど股関節予後が良いことは広く認識されているが、その基礎的なメカニズムはほとんどわかっていない。本研究では骨頭虚血後に生じる軟骨肥厚変化に着目し、年齢によって軟骨形成能や骨形成能が異なることが股関節予後に関わる一因ではないかと仮説をたて、画像的検討「MRIによる三次元的軟骨性大腿骨頭の検討」と動物実験「骨壊死マウスモデルにおける骨軟骨形成能の検討」という二つのアプローチから仮説を検討する。
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研究成果の概要 |
ペルテス病では発症時年齢が非常に重要な大腿骨頭変形の予後因子であるが、なぜこれほどまで重要なのかそのメカニズムはほとんどわかっていなかった。本研究では、年齢によって虚血性骨壊死後の修復過程における軟骨形成能や骨形成能が異なるためではないかという仮説をたて、ペルテス病MRIの三次元的軟骨性大腿骨頭の検討、骨壊死マウスモデルの修復過程における軟骨形成能、骨形成能の検討を行った。ペルテス病患児では、全周性の軟骨肥厚が生じており、年齢による違いや最終的な骨頭変形との違いと強く相関していた。また骨壊死マウスモデルでは若年齢であるほど骨壊死修復能が高いことがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果、ペルテス病では軟骨肥厚による骨頭肥大が生じ、その軟骨肥厚の部位と程度により将来的な骨頭変形が生じている可能性が示唆された。ペルテス病に対する基本的治療コンセプトとされているcontainment(封じ込め)療法の基礎的メカニズム解明につながる世界で初めての研究成果である。また若年齢であるほど、虚血性骨壊死修復が速やかであることがわかり、そのメカニズム解明に向けて今後の発展が期待される結果が得られた。
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