研究課題/領域番号 |
19K18539
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
高橋 恒存 自治医科大学, 医学部, 講師 (80781301)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 膝内側側副靭帯損傷 / 補強修復術 / 生体工学的研究 / 大動物モデル / 膝関節 / 内側側副靱帯損傷 / 内側側副靭帯 / 人工靭帯 / 生体力学的評価 / 内側側副靱帯 / 靭帯修復術 |
研究開始時の研究の概要 |
膝内側側副靭帯損傷は膝靭帯損傷の中で最も多い外傷であり、不安定性が高度な場合縫合修復術や再建術などの手術治療が必要となる。再建術の際には膝周囲の自家腱が使用されるため、採取部の機能損失が課題である。人工靭帯で補強した内側側副靭帯修復術によって再建術と同様の制動性が獲得できれば、自家腱採取に伴う侵襲の低減と機能損失の回避が可能となる。本研究では1)すでに確立したブタ膝内側側副靭帯損傷モデルを用いて人工靭帯で補強した内側側副靭帯修復術の有効性と安全性について生体力学的、組織学的評価を行う。本研究の成果はヒト内側側副靭帯重度損傷に対する新規手術治療法の開発の基盤となると期待される。
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研究成果の概要 |
大動物モデルを用いて内側側副靭帯損傷修復術に対する人工靭帯補強の効果を調査したところ、破断様式は内側側副靭帯修復術群が全例靭帯付着部裂離であったこと に対して、人工靭帯を用いた補強修復術群では全例が靭帯実質部断裂であった。引張試験での最大破断強度 (平均250.1 N vs 229.3 N) 、線形剛性(平均26.9 N/mm vs 32.9 N/mm)、破断伸び(平均13.4 mm vs 13.2 ±mm)に関して修復術群対補強修復術群で有意差を認めず、人工靭帯を用いた補強は内側側副靭帯修復術後の構造特性を改善させなかったが破断様式が変化させたことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人工靭帯を用いた内側側副靭帯補強修復術の臨床成績に関する報告は少なく、大動物を用いた生体力学的研究の報告も無かったため、本研究は膝内側側副靭帯損傷モデルに対する人工靭帯を用いた補強修復術のin vivo studyとして初の報告となり、臨床的意義が強いと考えられる。 本研究の結果はヒト内側側副靭帯重度損傷に対する自家腱採取の侵襲を低減した新規手術治療法の開発の基盤となる可能性がある。
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