研究課題/領域番号 |
19K18562
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
福原 弥生 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 学術研究員 (10632490)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 尿路上皮癌 / PDX / 微小乳頭癌 / 薬剤スクリーニング / Histological Variant / Micropapillary variant / 薬剤耐性 / 膀胱癌 |
研究開始時の研究の概要 |
転移性尿路上皮癌症例の予後は非常に悪く全身治療を行うが依然として効果不良で予後不良な疾患であり、病態解明と薬剤耐性メカニズムの解明が求められている。WHO分類第4版で示されている浸潤性膀胱癌の組織型の亜型分類には通常の浸潤性尿路上皮癌、扁平上皮化生や腺化生、病理像が特徴的な様々なHistological Variant(HV)がある。特にHVは希少癌であり病勢進行が早く予後不良なことが多い。このような希少癌に対する研究は病態解明に有用な疾患モデルの作製が急務である。本研究ではPatient derived Xenograft(PDX)モデルを用いて病態解明と薬剤耐性メカニズムの解明を行う。
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研究成果の概要 |
難治性尿路上皮癌の病態解明と薬剤耐性メカニズムの解明を行うために尿路上皮癌Patient derived Xenograft(PDX)モデルの作製に取り組んだ。その中で治療抵抗性で予後不良であるHistological VariantのMicropapillary-variantモデルについて中心に研究を進めた。Micropapillary-variantモデルは網羅的解析からEGFR,HER2,HER3が活性化していることが示唆された。従来の抗がん剤であるシスプラチン、ゲムシタビン、パクリタキセルに加えてEGFR阻害薬を用いたところ、EGFR阻害薬が濃度依存性に抗腫瘍効果を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
希少癌で難治性のHistological VariantのMicropapillary-variantモデルについて中心に研究を進めた。適切な治療モデルがないことから、独自で疾患モデルを作製し、網羅的遺伝子解析、化合物ライブラリーを用いたHTSから、治療薬候補薬となりうる化合物を数種類同定した。HTS法を通じてドラッグリポジショニングを行うことで本研究にて治療法がない症例についての患者由来の組織を培養し、より効果のある治療薬を選択した治療選択が可能となると考えている。本研究は標準治療法がない希少癌に対する新規治療法を同定するための研究手法を行ったことに関して重要な意義があると考えられる。
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