研究課題/領域番号 |
19K18568
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
太田 裕也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 臨床研究医 (20814255)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 頻尿モデル / 脳梗塞 / photothrombosis / 排尿障害 / モデルラット / グリア細胞 / Photothrombosis / 脳梗塞モデル |
研究開始時の研究の概要 |
脳梗塞による過活動膀胱の原因として、排尿中枢の存在する脳での尿意の認識に異常がある可能性が示唆されているが、詳細な検討はなされていない。また、脳梗塞による排尿障害モデルとして、中大脳動脈を機械的に閉塞させる手法がとられてきたが、その手技取得には熟練を要す。 そこで我々はより簡便で再現性の高い脳梗塞を作成可能なphotothrombosisを使用して排尿障害を確認する手技を確立し、排尿障害発症機序の解明と新たな治療法の開発につなげたい。
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研究成果の概要 |
光化学反応であるphotothrombosisを応用して、排尿中枢である前帯状皮質と大脳皮質前頭葉に脳梗塞を作成し、排尿障害モデルラットを作成した。脳梗塞1日目と7日目までは排尿間隔の短縮を確認した。14日目と28日目では排尿間隔は短縮していなかった。脳梗塞後1日目から28日目までで脳梗塞周囲の虚血領域において活性化ミクログリアと反応性アストロサイトの増加を認めた。グリア細胞が排尿障害の改善に関与した可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で私たちはphotothrombosisを応用して新たな頻尿モデルを作成した。本モデルは、これまで汎用されてきた中大脳動脈閉塞法と比較して脳梗塞体積が小さく、生命維持に関わる脳幹を脳梗塞としないため致死がない。また、全ての個体で前帯状皮質と大脳皮質前頭葉に脳梗塞を作成でき、再現性が高い。本モデルによる頻尿は7日目まで持続し、14日目以降は改善していた。手技が簡便で致死がないこのモデルは新たな脳梗塞による頻尿モデルとして有用であり、中枢での排尿機能制御の解明に発展できると考える。
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