研究課題/領域番号 |
19K18588
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
磯野 誠 札幌医科大学, 医学部, 訪問研究員 (00836299)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 膀胱癌 / シスプラチン耐性 / DNA損傷・修復 / ATR阻害薬 / DNA修復 |
研究開始時の研究の概要 |
進行性の膀胱癌では、抗がん剤であるシスプラチンに対する耐性が重要な問題である。私たちは、膀胱癌細胞がシスプラチン耐性を獲得するには、DNA損傷チェックポイント経路を介した修復反応が大きく関与すると考えた。本研究では、そのメカニズムを解明し、シスプラチン耐性の膀胱癌をターゲットとした新規治療法の開発をめざす。 私たちは、シスプラチン耐性の膀胱癌細胞株(耐性株)を樹立した。本研究では、耐性株を用いて、シスプラチンとチェックポイント阻害薬による併用投与を行い、1)細胞増殖能の評価、2)膀胱癌における細胞死の誘導、3)細胞周期の変化、4)DNA損傷・修復に関連する蛋白の発現変化、等を調べる。
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研究実績の概要 |
進行性膀胱癌に対する治療法は、シスプラチンに対する耐性が重要な問題である。そこで、我々は、シスプラチン耐性を克服できるような新規治療法の開発を目指して研究を行ってきた。 膀胱癌細胞において、ゲノム安定性の制御は、主にDNA損傷チェックポイント機構に依存している。さらに、DNA修復にかかわるチェックポイント経路の中でも特に、ataxia telangiectasia mutant and Rad3-related(ATR)- checkpoint kinase 1 (CHK1)経路を抑制することで、抗がん剤の作用が膀胱癌細胞において増強されることに着目した研究を行った。シスプラチン耐性にもDNA損傷応答が関与しており、ATR-CHK1経路はその制御において重要な役割を担うと考えた。ATR阻害薬が、シスプラチン耐性を獲得した膀胱癌細胞に与える抗腫瘍効果を検討するとともに、その分子生物学的メカニズムを検証した。 まず、当研究室で保有する膀胱癌培養株J82, T24, UMUC3の各親株・および我々が樹立した各シスプラチン耐性株に対して、シスプラチン単剤投与を行い、耐性メカニズムの探求を行った。親株と耐性株ではシスプラチン投与後にcell cycleに関わるタンパク発現の変化を認めたが、ATR阻害薬の併用投与を行うことで、それらの変化が軽減しシスプラチン耐性が克服され、さらにはアポトーシスが誘導されることを証明した。 昨年からはPARP阻害薬を用いた実験も行っており、膀胱癌細胞のDNA一本鎖切断の修復を阻害することでATR-CHK1経路に与える分子細胞学的な効果を検証した。 残念なことに、今年7月末で申請者が異動となり本研究の継続は困難となったが、今後は研究結果をもとに学会・論文発表を行う予定である。また、今後研究に復帰した際には、本研究をさらに深化させていく予定である。
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