研究課題/領域番号 |
19K18613
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
渡辺 隆太 愛媛大学, 医学部附属病院, 助教 (00813635)
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研究期間 (年度) |
2020-03-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 前立腺癌 / SPOP / TMPRSS-ERG融合遺伝子 / ETV1 / DNA修復 / TOP2A / TOP阻害剤 / TDP1/2 / SPOP遺伝子 / TMPRSS2-ERG融合遺伝子 / ゲノム不安定性 / 体細胞変異 / CUL3 / 遺伝子変異 / topoisomerase2 / PARP阻害剤 / エトポシド / 前立腺癌関連SPOP変異 / 蛋白質分解 / 分解制御剤 |
研究開始時の研究の概要 |
前立腺癌患者では変異型ETV1のタンパク質発現が亢進し、細胞の癌化へと導く。しかし、ETV1のタンパク質量の制御機構は未解明のままである。申請者は最近、CUL3/SPOPユビキチンE3複合体の基質タンパク質探索の中で、ETV1がその候補分子である事を突き止めた。本研究では、CUL3/SPOP複合体によるETV1の詳細な分解制御機構を解明し、当該複合体を標的とした変異型ETV1の分解促進剤を導出する。具体的には、ETV1のCUL3/SPOPによる分解制御を細胞レベルで質量分析で実証する。更に、前立腺癌患者で検出されている変異型ETV1がSPOP認識部位を保持しているか否かを細胞レベルで検証する。
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研究成果の概要 |
SPOPは、前立腺癌患者の10-15%と最も多くのmutationが報告された遺伝子である。SPOPは基質蛋白質をユビキチン化し分解制御しており、ARやERGに代表される基質蛋白質は30個以上同定されている。我々は、アルファスクリーンによる解析で、ERG同様TMPRSS2と融合遺伝子を形成するETV1を基質蛋白候補として検出した。しかし、ETV1がSPOPの基質蛋白であるエビデンスは得られなかった。一方で、SPOPはTOP2Aを介してゲノム不安定性を誘導し前立腺癌を増悪させることを見出した。さらにSPOP変異前立腺癌患者に対して、TOP2阻害薬やPARP阻害薬が有効である可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SPOP変異はARを代表とする基質蛋白質の蓄積の結果、前立腺癌を進行に導くとされてきた。我々の研究により、SPOP変異はTOP2Aを介してゲノム不安定性を誘導することで前立腺癌を増悪させることを明らかにした。過去にTMPRSS2-ERG融合遺伝子がTOP2B-AR複合体によるゲノム不安定性にて形成されることが報告されており、今回SPOP変異経路とTMPRSS2-ERG融合遺伝子経路という相互排他的な2経路が前立腺癌において存在することを突き止めた。これらの経路を理解することで、今後TOP阻害剤、PARP阻害剤、SPOP阻害剤といった治療薬のプレシジョンメディシンにつながる可能性が期待できる。
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