研究課題/領域番号 |
19K18632
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
齊藤 和毅 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 寄附講座助教 (90830125)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 内分泌 / 生殖 / 不妊症 / 多嚢胞性卵巣症候群 / 生殖医学 / アンドロゲン / 生殖医療 / 遺伝解析 |
研究開始時の研究の概要 |
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、卵巣の多嚢胞性腫大、アンドロゲン過剰症、月経異常を主徴とする原因不明の症候群である。従来の基準でPCOSと診断される患者群には多様な病態が混在するため、生物学的指標に基づいた病態の分類が必要である。本研究では、遺伝学的・内分泌学的解析手法を応用し、主にPCOS患者の血中ステロイド濃度の網羅的測定と標的領域のゲノム解析をし、これらの結果の関連を探る。アンドロゲン合成の多様性をもとに病態を分類し、その背景にある遺伝学的要因を解明する。
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研究成果の概要 |
Covid-19の流行による一般外来の縮小、コロナ感染症への対応、バイオバンクでの検体収集の停止、他施設との交流の制限などの理由により患者検体の収集が極めて困難であった。研究実施期間には先の見通しが立たず、検体の収集が可能となった後を見据えて解析の準備として解析対象遺伝子を文献検索し、その妥当性につきin silico解析で検討した。最終的に研究機関内に当施設のバイオバンクでの検体収集が不可能であったことから研究を終了した。また既存の多嚢胞卵巣症候群の検体を利用してアンドロゲンと精神症状の関連につき共同研究を行い、アンドロステンジオンとうつや不安障害などの精神障害が関連することを報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多嚢胞性卵巣症候群は生殖年齢女性の1、2割程度に認める疾患である。従来は排卵障害に伴う不妊症の他、肥満や糖尿病との関連を対象とした治療が行われてきたが、近年海外を中心に精神症状との関連が着目されるようになった。わが国においても若年性の他嚢胞性卵巣症候群と不登校などの関連などが報告されるようになり、今後他嚢胞性卵巣症候群と精神症状の関連を示す知見が蓄積するものと思われる。本研究はこの精神症状の背景に本症特有のアンドロゲン過剰症状が存在することを示唆し、発症機序の解明および効果的な介入方法の開発につながるものと期待される。
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