研究課題/領域番号 |
19K18653
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
徳中 真由美 昭和大学, 医学部, 講師 (10643710)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 妊娠高血圧腎症 / アスピリン / 発症予測 |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠11~13週で血圧測定、既往歴、子宮動脈PI、血清中PlGFを測定し妊娠高血圧症候群の発症リスクのある妊婦を抽出できるとされる。マルチプレックスシステムを用いて網羅的なタンパク発現の高感度な定量的解析を、また母体血漿を用いてcell-free RNAを抽出し遺伝子発現解析を行うことで、より高感度なリスク評価法を検討する。その上でハイリスク群をアスピリン服用群と非服用群に二分し、妊娠20週頃の血液を同様に解析することで、アスピリン投与により変化するタンパク発現パターンの変化の病態生理を把握するとともに、アスピリン治療効果をモニターする分子マーカーの探索を行い、その精度を明らかにする。
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研究成果の概要 |
妊娠初期に妊娠高血圧腎症(PE)発症ハイリスク妊婦を抽出する方法について、日本人での有用性を検討した。妊娠11-13週に母体の背景・平均血圧・両側子宮動脈PI・PlGF の組み合わせにより、早産期PEに対して10%のスクリーニング陽性率で91%の検出率であり、欧米人と比較しても同等の結果であった。また、PE発症予測に対して、母体血圧と血清PlGF値/血清sFlt-1/PlGF比を用いる妊娠初期と妊娠中期の2段階でのスクリーニングは、日本人において有用となる可能性が示された。さらに、妊娠11-13週でのPE発症予測バイオマーカーにおいて低用量アスピリン内服は影響せずにリスク評価できると示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
妊娠初期に妊娠高血圧腎症発症ハイリスク妊婦を抽出し低用量アスピリンを投与することにより発症予防することの研究成果が欧州の多施設共同研究で示されたが日本人では十分検討されていない。そこでスクリーニング法とアスピリンによる予防効果をアジア人で確認する国際的共同研究を立ち上げた。この研究において妊娠11-13週に採血した検体を用い、ハイリスク妊婦を抽出するためのより感度の良いバイオマーカーの抽出を行った。妊娠初期のデータに妊娠中期の血清マーカーを組み合わせることで、より精度高く予測できることが示された。また、妊娠高血圧腎症発症予知スクリーニング実施時点でのアスピリン内服の影響がないことも確認できた。
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