研究課題/領域番号 |
19K18662
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
佐藤 明日香 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (60779859)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2027-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | 妊娠組織遺残 / 血管拡張因子 / マイクロアレイ発現解析 / 免疫組織化学染色 / アドレノメデュリン / 絨毛遺残 / 子宮動脈塞栓術 / 子宮仮性動脈瘤 / 子宮動静脈瘻 |
研究開始時の研究の概要 |
流産や中絶後の妊娠組織遺残の一部は、子宮筋層から著明な血流を受け、多量性器出血の原因となる。子宮動脈塞栓術が行われることが多いが、妊孕性への影響は否定できない。内科的に遺残組織の血流を減少させる方法があれば、出血予防や妊孕性温存の点でメリットが大きい。そこで本研究は、遺残組織が分泌する血管拡張因子に着目し、血流豊富な妊娠組織遺残の病態を分子基盤から解明することを目的とした。遺残組織のマイクロアレイ解析やデータベース検索などから候補となる血管拡張因子を抽出し、免疫染色とリアルタイムPCR法で遺残組織での発現を検証する。病態に関わる血管拡張因子が同定されたら、受容体拮抗薬等による治療法を探索する。
|
研究実績の概要 |
子宮筋層から豊富な血流を受ける流産・中絶・胞状奇胎後の妊娠組織遺残の症例について、昨年度までに凍結保存した臨床検体からRNAの抽出、RT-PCR法によるcDNAの抽出を行い、これらをマイクロアレイ発現解析に提出した。今後はマイクロアレイ発現解析のデータ解析を行う計画であるが、現在は研究代表者の育児休業のため研究中断となっている。この解析を進めることにより、子宮筋層から豊富な血流を受ける妊娠組織遺残の組織が、通常の妊娠組織と異なり特異的に発現するタンパクを同定する。さらに、その中で血管拡張作用を持つと考えられる分泌性タンパクを探索し、血流豊富な妊娠組織遺残を維持する分子機構の解明につなげていきたい。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者の育児休業により、令和3年4月28日から研究中断となっているため。
|
今後の研究の推進方策 |
子宮筋層から豊富な血流を受ける妊娠組織遺残の検体のマイクロアレイ発現解析の結果を解析する。以前に当施設で行った流産組織のマイクロアレイ発現解析のデータと比較し、子宮筋層から豊富な血流を受ける妊娠組織遺残で特異的に高発現な分泌性タンパクを、特に血管拡張作用を持つものという観点から検索する。そうして抽出された候補分子について、病理組織検体および凍結検体を用いて、免疫染色・リアルタイムPCR法による発現解析などを行い、検証を進める予定である。 また、これまでに行ったアドレノメデュリン(血管拡張作用を持つ分泌性タンパク)の発現を確かめる免疫染色について、組織アレイの標本を作製して再検討を行う。これにより、組織血流の有無によってアドレノメデュリンの発現に差異があるかを検討する。
|