研究課題/領域番号 |
19K18684
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
村上 幸祐 近畿大学, 医学部, 講師 (60734671)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 卵巣癌 / 卵巣明細胞癌 / IL-6 / IL-17 / PD-L1 / マウスモデル / 腫瘍免疫 / 卵巣がん / 近交系マウス / 明細胞がん / 近交系マウスモデル / 免疫療法 / 宿主免疫応答 |
研究開始時の研究の概要 |
卵巣明細胞がん(OCCC;Ovarian clear cell carcinoma)は予後不良であり、新たな治療戦略の開発が必要である。OCCCには免疫療法が奏功する可能性がある一方で、OCCCに対する免疫の研究に適した動物モデルが存在せず、OCCCと宿主免疫応答の関係についてはわかっていない。本研究は、免疫の研究に適したOCCCのマウスモデルを作成し、さらにその免疫応答について明らかにすることで、ヒトのOCCCに対する免疫療法の研究へ発展させようとするものである。
|
研究成果の概要 |
本研究では、Arid1aflox/flox;(Gt)Rosa26Pik3ca*H1047Rの遺伝子共変異をC57BL/6マウスに組み込み、近交系卵巣明細胞癌マウスモデルを樹立した。このマウスに対し、抗IL-6抗体および抗PD-L1抗体の単独の投与では有意な生存の延長を認めたが、一方で、併用療法では相加効果を認めないことを確認した。また、抗IL-6抗体を投与したマウスでは、腫瘍局所にTregが誘導されていることがわかった。さらにIL-17A投与により、局所の腫瘍免疫が活性化するこ とがわかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの臨床試験データからは卵巣明細胞癌には免疫療法が奏功する可能性が示唆されているが、免疫応答 をin vivoで研究する動物モデルが存在しないため、その詳細については不明であった。本研究で樹立したマウスモデルは、OCCCにおける腫瘍免疫の解明に大いに役に立つと考えられる。また、抗体薬やサイトカイン投与によって得られた腫瘍免疫応答のデータは、卵巣明細胞癌に対する新たな治療法開発のベースになる。
|