研究課題/領域番号 |
19K18704
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
関口 和企 北里大学, 医学部, 助教 (90458810)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 子宮内膜症 / リンパ管 / VEGFR1 / マクロファージ / 血管成長増殖因子 |
研究開始時の研究の概要 |
月経困難症、不妊症などで生殖年齢女性のQOLを損ねる子宮内膜症には、有効な治療法が望まれている。子宮内膜症の原因は不明であるが、子宮内膜組織の異所性増殖には脈管新生の関与が示唆される。本研究では、子宮内膜症におけるリンパ管新生を制御するVEGFR1シグナルの役割を解明する。成果を踏まえ、VEGFR1シグナルの治療的意義を検討し、新たな子宮内膜症治療戦略への応用を目指した研究をおこなう。
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研究成果の概要 |
子宮内膜症進展には血管新生以外にもリンパ管新生が関与する可能性をマウス異所性子宮内膜症モデルで調べた。リンパ管新生因子の受容体であるリンパ管内皮受容体VEGFR3を阻害すると、子宮内膜移植片組織内のリンパ管新生とともに移植片の成長も抑制された。血管内皮増殖因子1型受容体(VEGFR1)欠損マウスを用いて検討すると、リンパ管新生、リンパ管新生因子、リンパ管内皮マーカーなどともに移植片成長も抑制された。リンパ管新生は子宮内膜移植片に集積するマクロファージや線維芽細胞がVEGFR1に依存して産生するリンパ管新生因子によるものと分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生殖年齢の女性のQOLを損なう子宮内膜症には有効な治療法が望まれている。本研究によって、子宮内膜病変の間質に集積するマクロファージや線維芽細胞がリンパ管新生を増強することで子宮内膜症進展を促進することを明らかにした。これまでリンパ管新生の子宮内膜症における役割は不明であったことから、ひとつのメカニズムを解明できたものと考えられる。今後、子宮内膜症への治療的応用につながるものと期待される。
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