研究課題/領域番号 |
19K18724
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
竹田 貴策 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 特任助教 (10770696)
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研究期間 (年度) |
2022-12-19 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 平衡覚認知能 / 脊髄小脳変性症 / Listing平面 / 眼位平面 / 三次元解析 / 耳石器 / ふらつき |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、従来の方法では評価が困難であった加齢性変化や脊髄小脳変性症に伴う慢性的なふらつき症状に対して、汎用の赤外線CCDカメラ下で指標固視という人間の基本的な眼球運動から平衡覚認知能を算出し定量化することで、緻密で客観性の高い評価方法を確立することを目的としている。将来的には、高齢者や中枢性変性疾患症例において、生活の質を著しく低下させるふらつき症状に対する定量的評価やリハビリテーションの効果判定などへの臨床応用を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、これまで評価が困難であった脊髄小脳変性症に伴う慢性的なふらつき症状に対して、重力環境下で脳内に構築される平衡覚認知能をListing平面の厚みをパラメータとして定量解析することで評価しようとする試みである。計測方法としては、指標として提示した9点を順番に固視させた際の眼球運動を赤外線CCD付きゴーグルを用いて記録し、オフラインでListing平面の精度(厚み)を算出する。平衡覚認知能が低下すると、Listing平面の構築精度が悪化し平面の厚みが増大することがわかっている。 これまでの進捗状況であるが、脊髄小脳変性症症例と健常者を対象として、体位変化を加えてListing平面の厚みを定量評価した。健常者においては、年齢とListing平面の厚みに有意な相関は認めなかった。仰臥位-座位の体位変化によるListing平面の厚みの比較では、健常者において有意な変化を認めなかったが、脊髄小脳変性症においては仰臥位よりも座位で統計学的有意に厚みの増大を認めた。さらに体位ごとの比較では、仰臥位において脊髄小脳変性症症例と健常者でListing平面の厚みに有意差を認めなかったが、座位においては脊髄小脳変性症症例で統計学的有意に厚みが増大することが判明した。また、脊髄小脳変性症において、精度悪化を認めた座位時のListing平面の厚みと従来の平衡機能検査である温度刺激検査・重心動揺検査の結果の間に相関関係は認めなかった。このListing平面の厚みの増大は、体位変換に伴う体性感覚情報の減少と疾患に伴う小脳・脳幹での統合処理障害により、平衡覚認知能の低下/不安定化が反映されたものと考えられる。 今後の展望として、磁気センサを組み込んでの任意の体位変換や重力・回転による外部刺激負荷で、どのようにListing平面の精度(厚み)が変化していくかを引き続き解析していく予定である。
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