研究課題/領域番号 |
19K18726
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
堤内 俊喜 福井大学, 学術研究院医学系部門, 特別研究員 (60720084)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 好酸球性副鼻腔炎 / 好酸球浸潤 / セレクチン / 末梢リンパ節アドレシン / 非好酸球性副鼻腔炎 / L-セレクチン / アスピリン喘息 / 硫酸化シアリルルイスX / アレルギー性鼻炎モデルマウス / E-セレクチン / 慢性副鼻腔炎 / Lセレクチン / 抹消リンパ節アドレッシン |
研究開始時の研究の概要 |
好中球の浸潤と好酸球の浸潤部位において、炎症の初期段階で起きていると考えられるrolling、接着に関与する接着分子を解明し、それらの違いがわかれば発症要因の解明や今後の治療方法の解明の一助となる可能性があると考えた。 また、ECRSのポリープ中に高発現するタンパク質が炎症のどの機序に関与するかを解明することで、易再発性、炎症の遷延化、治療抵抗性といった特徴的な病態の解明につながる可能性がある。さらにそれらの情報が臨床重症度と相関しているかを探ることで、治療戦略が広がる可能性もある。
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研究成果の概要 |
好酸球性副鼻腔炎で好酸球が組織に浸潤する際に発現する、血管内皮上物質の発現が鼻ポリープ組織中に有意に多いことを確認した。また、それらの発現が好酸球性副鼻腔炎の重症度が上がるほど多くなっていくことも解析した。一方で、好酸球性副鼻腔炎に多い合併症の有無によってはそれらの発現は差がないことも確認した。 非好酸球性副鼻腔炎に主に関与している好中球が組織に浸潤する際に関与する血管内皮物質を認識できる抗体が存在しなかったため、それらを作成した。またアレルギー性炎症をモデルとしたマウスを用いて好酸球が関与する血管内皮上物質の発現も調べた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
好酸球性副鼻腔炎は難治性、易再発性を特徴とする副鼻腔炎で、機序の解明も不十分な病態である。それら動態の解明の一助となりうる今回の研究結果が、治療法の確立に役立つ可能性がある。また重症度に合わせてのオーダーメイド的な治療プランの確立も行える可能性がある。 また新たな抗体作成で、非好酸球性副鼻腔炎の炎症機序の部分的な解明に役立つ可能性や新たなマウスモデル作成でヒト検体とは異なるアプローチでの病態解明の一助となる可能性がある。
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