研究課題/領域番号 |
19K18727
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
吉村 豪兼 信州大学, 学術研究院医学系(医学部附属病院), 講師 (10612997)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 遺伝性難聴 / 遺伝子治療 / アデノ随伴ウイルスベクター / 難聴 / モデルマウス |
研究開始時の研究の概要 |
近年、難聴モデルマウス(幼若マウス)を用いた遺伝子治療に関する実験において一定の治療効果が報告されてきたが、ヒトは出生時点で内耳は成熟しており、臨床応用を考えた場合、内耳が成熟した状態の成体マウスを対象とした研究成果が次の課題とされている。研究代表者は先行研究として成体マウス内耳にアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)を安全にかつ効率的に導入する方法を確立している。またAAVはセロタイプによって標的となる細胞が異なることが知られている。様々なセロタイプのAAVを内耳に導入し、それぞれの特性を明らかにし、今後の難聴モデル成体マウスを用いた遺伝子治療の実験に向けての礎を築くことを目的としている。
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研究成果の概要 |
遺伝性難聴に対する遺伝子治療のためには「どうやって内耳への遺伝子導入するか」が重要である。これまでの内耳研究では遺伝子の運び屋としてアデノイド随伴ウイルスベクター(AAV)が使用されてきたが、AAVはセロタイプに応じて標的細胞が異なることが知られていた。今回我々は5種類のAAV(AAV1、2、8、9、Anc80)を成体マウスへ我々が以前報告したRWM+CF法を用いて内耳へ局注した。結果として、AAV2を用いると内有毛細胞へは96.7%で、外有毛細胞へは83.9%の高い効率で遺伝子導入が可能であり、また聴力レベルもコントロールと比較して有意差がなかったことより、安全性も確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々の研究により遺伝性難聴の原因の2/3以上を占めるとされる有毛細胞へ効率的に遺伝子導入を実現できるセロタイプが特定され、遺伝子治療研究において非常に有意義な結果であったと考えられた。
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