研究課題/領域番号 |
19K18732
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
津田 潤子 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (90777187)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 2型糖尿病 / 難聴 / 内耳蝸牛 / 血管条 / プロテインキナーゼC / ビタミンE / 聴性脳幹反応 / メタボリックシンドローム / 感音難聴 / 糖尿病 / 最小血管障害 / 蝸牛血管条 / 細小血管障害 / 糖尿病性細小血管障害 / 加齢性難聴 / PKC阻害薬 / 糖尿病モデルマウス |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病に起因した難聴は、若年発症し、会話に重要な低中音域を障害するため、QOLを著しく低下させる。我々が行った研究で、糖尿病モデルTSODマウスでは、難聴を早期発症し、内耳蝸牛の毛細血管の血管面積減少を認め、蝸牛の慢性的な血流不全を認めた。糖尿病性血管合併症発症の原因として、近年ジアシルグリセロール産生増加とプロテインキナーゼC(PKC)活性化が注目されており、糖尿病モデルマウスの血管病変にPKCが関与しているか調べ、さらにPKC阻害作用を持つビタミンEやチアゾリジ ン誘導体、PKCβ阻害薬を投与することにより難聴の予防効果を確認する。
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研究成果の概要 |
糖尿病性難聴の予防のために2型糖尿病モデルマウスTSODマウスを用いた。糖尿病性血管合併症発症の原因として、プロテインキナーゼC(PKC)活性化に注目した。本研究ではTSODマウスの内耳蝸牛の血管病変にPKCが関与しているか調べ、さらにPKC阻害作用を持つとされるビタミンEの内耳保護作用について検討した。TSODマウスをビタミンE欠乏群、高ビタミンE摂取群、Control群で行った。ビタミンEを欠乏させると早期より難聴を発症し、組織学的にも血管条において血管障害を示唆する所見を認めた。これに対してビタミンE添加飼料を摂取させた群では聴力低下は抑制され、血管条における障害も抑制されていた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2型糖尿病モデルマウスTSODに対する、PKC阻害薬ビタミンEは加齢に伴う聴力障害に抑制的に働いた。PKC阻害薬ビタミンEは糖尿病血管合併症の予防効果が報告されており、2型糖尿病に伴う難聴の予防には、内耳の細小血管障害を抑制することが重要でありことがわかり、糖尿病性難聴の機序および予防方法についての解明の一助になった。
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