研究課題/領域番号 |
19K18744
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
西山 崇経 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (90627168)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | LATS1 / Hippo経路 / 内耳 / 難聴 / 有毛細胞 / PCP / Hippo pathway |
研究開始時の研究の概要 |
Hippo経路は細胞周期を調節し、組織の大きさや形態、硬さや脆弱性などを規定する細胞内シグナル伝達経路である。細胞の骨格を維持する分子としてLATS1/2キナーゼがあり、そのうちLATS1のみが内耳コルチ器に存在すること、LATS1の欠損によって先天性内耳有毛細胞障害を引き起こすことを見出している。本研究では、胎生期から出生までにおけるLATS1のコルチ器形成における生理的意義を明らかにするべく、LATS1ノックアウト (KO) マウスを用いて、LATS1 KOがPCP蛋白に与える影響やHippo経路における働きを解明する。
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研究成果の概要 |
Hippo経路は細胞周期を調節し、組織の大きさや形態などを規定する細胞内シグナル伝達経路である。細胞の骨格を維持する分子としてLATS1/2キナーゼがあり、そのうちLATS1のみが内耳コルチ器に存在すること、LATS1の欠損によって先天性内耳有毛細胞障害を引き起こすことを見出した。その病態としてLATS1の欠損により内外有毛細胞の配列不整および、聴毛の不整・脱落・角度異常から先天性内耳性難聴を引き起こしており、LATS1は内耳有毛細胞の発達段階において必要不可欠なタンパクであることがわかった。また同腹のHeteroマウスには、そのような病態は存在しないことがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Hippo経路は、その破綻による細胞周期調節経路の異常と細胞の腫瘍化の関連が大きく注目されており、LATS1を含むHippo経路の構成因子を腫瘍治療の標的にした研究が多く行われている。今回の我々の研究は、Hippo経路の重要な構成因子であるLATS1の働きが失われることで、内耳有毛細胞の発生に異常を来たす事が分かった。この成果はLATS1が担っている新たな機能に関する報告であり、内耳研究だけでなくHippo経路に関わる研究に対する新たな知見として貢献した。
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