研究課題/領域番号 |
19K18748
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
若山 望 日本医科大学, 医学部, 講師 (90813238)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 好酸球性副鼻腔炎 / 局所IgE / 濾胞樹状細胞 / IL-4 |
研究開始時の研究の概要 |
これまでの我々の研究では、本疾患で下鼻甲介より篩骨洞粘膜でIgEが多量に検出されかつ産生されている事が示唆された。好酸球性副鼻腔炎には様々なフェノタイプがあり、我々はこれを解明することにより将来的には治療法を開発することを目標としている。本研究では、まず好酸球性副鼻腔炎症例における副鼻腔局所粘膜でのIgE産生の証明、免疫組織化学によるIgE産生B細胞及びリンパ濾胞形成、濾胞樹状細胞、濾胞型ヘルパーT細胞などの検討、局所におけるIL-4, IL-21,TSLP, IL-33, IL-17 など種のサイトカイン産生の検討を行う。それに基にフェノタイプ亜分類の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
好酸球性副鼻腔炎には様々なフェノタイプがあり、我々は組織学的にこれを分類できないか検討した。本研究では、好酸球性副鼻腔炎が非好酸球性副鼻腔炎にくらべ局所IgEが高い事が分かった。そのため局所IgEが好酸球性副鼻腔炎病態に何らかの影響を及ぼしているものと考えられる。しかし好酸球性副鼻腔炎症例の中にも局所IgEが高い症例と低い症例がある事が分かった。特にリンパ濾胞や濾胞樹状細胞が多い症例では局所IgEが高い傾向があった。組織中に濾胞樹状細胞が好酸球性副鼻腔症例と濾胞樹状細胞がない好酸球性副鼻腔症例では、異なるメカニズムで好酸球が浸潤している可能性が高い事がわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
好酸球性副鼻腔炎は難治性の難病疾患である。治療法に関しては、ステロイド療法や最近では分子標的薬などもあるが、それでも改善が乏しい症例もある。 好酸球性副鼻腔炎には様々なフェノタイプがあり、我々はこれを解明することにより将来的には治療法を開発を目標としている。 本研究では、組織中に濾胞樹状細胞が好酸球性副鼻腔症例と濾胞樹状細胞がない好酸球性副鼻腔症例がある事が分かった。そのため、異なるメカニズムで好酸球が浸潤している可能性が高い。それを基に、今後好酸球性副鼻腔炎における組織学的フェノタイプ別の分子標的治療薬指針を作成が期待できると考える。
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