研究課題/領域番号 |
19K18775
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
近藤 俊輔 琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90596363)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 頭頚部癌 / 下咽頭癌 / 癌幹細胞 / CD44 / 咽頭癌 / 頭頸部癌 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔咽頭癌はヒト乳頭腫ウィルス関連癌の増加に伴い、年々増加傾向にあります.分子標的薬や免疫チェックポイント薬を中心とした新規の薬物療法の開発に伴い、予後の改善が期待されますが、いまだに口腔咽頭癌の5年生存率は60%前後である.治療後に一旦癌が消失しても再発が多く見られます.この様な再発の要因として注目されているのが癌幹細胞です.白血病等では癌幹細胞の研究は進展しており、既に癌幹細胞の生着に必要な分子の同定などめざましい進展を遂げています.しかし口腔咽頭癌の分野ではまだ十分な癌幹細胞研究の進展は見られていません。そこで口腔咽頭癌における癌幹細胞に関してこの研究で解明していく予定になっています.
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研究成果の概要 |
頭頸部癌の分野ではまだ十分な癌幹細胞研究の進展は見られておらず、治療に繋がる頸部癌幹細胞をターゲットにした特異的分子は同定されていない.頭頚部癌において特に予後不良な下咽頭癌患者を対象に癌組織切片を用いてCD44、ALDH1およびPDL1の免疫染色を行ない陽性細胞数を測定数値化し、予後との関連を評価した。CD44は予後との関連を認めたが、ALDH1およびPDL1に関しては予後との明らかな関連は認めなかった。今後CD44陽性細胞に絞り、更に癌幹細胞器質を持った集団を同定することで下咽頭癌に対する特異的なマーカーを探索することが必要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔咽頭癌の5年生存率は60%前後である.加療後に完全奏功の評価となった症例においても再発が多く見られる. この様な再発や転移の要因として注目されているのが癌幹細胞である. 今回の研究により、まずは下咽頭癌における癌幹細胞マーカーを同定していくことで、不良な転機となる約4割の癌患者の既存の治療に代わる新たな治療の開発の一助となったと考える。しかし、いまだに癌幹細胞器質をもつ細胞集団を完全に同定することは困難であり、引き続き研究を継続することでより特異性の高いマーカーを同定していくことが必要となる。
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